昨日(6/28)の読売新聞朝刊に、明治維新史を専攻する僕にとってはたいへんショッキングな記事が載っていた。
見出しは次のようである。
明治の偉人知らない 小学6年学力調査 大久保、木戸、大隈30%以下
文部科学省・国立教育政策研究所が、小学校の学習指導要領で例示した歴史上の人物42人について、名前と業績が一致するかどうかを調査したそうだ。調査の対象は、小学校6年生6665人、平均正答率68%であった。
質問は、42人の業績が書かれた年表上に、顔と名前が書かれたシールを張らせるというものだった。
まず、ベスト5から見ると、1位:卑弥呼(99.0%)、2位:ザビエル(97.7%)、3位:ペリー(95.1%)、4位:野口英世(91.7%)、5位:雪舟(90.1%)となっている。これを見ると、古代・中世・近世・近代と時代に関係なく人物が散らばっているようだ。この中で一番わかりやすいのは野口英世で、千円札の影響であろう。
これに対し、ワースト5は、1位:大久保利通(23.5%)、2位:木戸孝允(25.4%)、3位:大隈重信(28.7%)、4位:小村寿太郎(33.8%)、5位:明治天皇(37.8%)ということである。なんと、みんな近代、とりわけ幕末から明治維新のころに活躍した人ではないか。近い時代の人物がこれほどまでに知られていないということに驚きを禁じえない。
また、大久保・木戸と並ぶ「維新の三傑」の西郷隆盛は50%、自由党創設者の板垣退助は47.3%、初代首相の伊藤博文は40.1%ということで、近代史上の重要人物の認知度が軒並みかんばしくない。
しかも、「大久保と木戸」を混同したり、「陸奥宗光と小村寿太郎」を混同したりしている児童も15%以上いたそうだ。
ちなみに、これも1万円札に関係していようが、幕末から明治にかけて活躍した人物で平均正答率を上回ったのは、福沢諭吉(88.8%)だけだったという。
なおこの調査では、都道府県の位置や世界主要国の位置についても質問したというが、これもあまりかんばしくない結果に終わっている。
僕らの次世代を担う子どもたちの由々しき実態を知らされる結果であった。グローバル化が加速することが確実に予想されているなか、こんな調子では日本の将来は危うい。
見出しは次のようである。
明治の偉人知らない 小学6年学力調査 大久保、木戸、大隈30%以下
文部科学省・国立教育政策研究所が、小学校の学習指導要領で例示した歴史上の人物42人について、名前と業績が一致するかどうかを調査したそうだ。調査の対象は、小学校6年生6665人、平均正答率68%であった。
質問は、42人の業績が書かれた年表上に、顔と名前が書かれたシールを張らせるというものだった。
まず、ベスト5から見ると、1位:卑弥呼(99.0%)、2位:ザビエル(97.7%)、3位:ペリー(95.1%)、4位:野口英世(91.7%)、5位:雪舟(90.1%)となっている。これを見ると、古代・中世・近世・近代と時代に関係なく人物が散らばっているようだ。この中で一番わかりやすいのは野口英世で、千円札の影響であろう。
これに対し、ワースト5は、1位:大久保利通(23.5%)、2位:木戸孝允(25.4%)、3位:大隈重信(28.7%)、4位:小村寿太郎(33.8%)、5位:明治天皇(37.8%)ということである。なんと、みんな近代、とりわけ幕末から明治維新のころに活躍した人ではないか。近い時代の人物がこれほどまでに知られていないということに驚きを禁じえない。
また、大久保・木戸と並ぶ「維新の三傑」の西郷隆盛は50%、自由党創設者の板垣退助は47.3%、初代首相の伊藤博文は40.1%ということで、近代史上の重要人物の認知度が軒並みかんばしくない。
しかも、「大久保と木戸」を混同したり、「陸奥宗光と小村寿太郎」を混同したりしている児童も15%以上いたそうだ。
ちなみに、これも1万円札に関係していようが、幕末から明治にかけて活躍した人物で平均正答率を上回ったのは、福沢諭吉(88.8%)だけだったという。
なおこの調査では、都道府県の位置や世界主要国の位置についても質問したというが、これもあまりかんばしくない結果に終わっている。
僕らの次世代を担う子どもたちの由々しき実態を知らされる結果であった。グローバル化が加速することが確実に予想されているなか、こんな調子では日本の将来は危うい。