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さて、今回の記事は明王(みょうおう)について書きます。
「不動明王」「降三世明王」などの明王ですね。
七世紀ごろから密教の台頭があったのです。
この密教ではバラモン教やヒンズー教の儀礼などを取り入れたのです。
この明王というのは、もともとはヒンズー教の神々だったのです。
これを密教が取り入れたのです。
密教では真言ということを言いますよね。
この真言は陀羅尼(だらに)とか、明呪(みょうじゅ)ともいうのです。
明王の「明」は、明呪の「明」なのです。
明呪を尊重して伝えることから明呪の王、明王ということなのです。
2011年11月18日の「難化の衆生について」の記事にも書きましたが、
密教の大日如来に様々な変化身あるのです。
密教では、自性輪身(じしょうりんじん)・正法輪身(しょうぼうりんじん)・
教令輪身(きょうりょうりんじん)の
「三輪身(さんりんじん)」ということを説きます。
この「輪身」というのは、お姿を現すという意味です。
大日如来が衆生を教え導くにあたって、
教えを受けるものの資質や能力にしたがってこの三つのお姿になられるわけです。
如来のおすがたをあらわされたときは自性輪身。
菩薩のおすがたをあらわされたときは正法輪身。
明王のおすがたをあらわされたときは教令輪身、ということなのです。
難化の衆生を教化して救うおすがたが明王なのです。
この明王は忿怒形(ふんぬぎょう)をされておられます。
手にはいろいろな武器を持たれ、
蛇とか髑髏などを身につけておられます。
火焔を背負ってもおられます。