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さて、今回の記事は九品について書きます。
これは「くほん」とか「くぼん」と読むのです。
こういうと親しみ難いかもしれませんが、
世間話で「あの人は上品・下品よね」ということをいいますよね。
この「じょうひん・げひん」はもともとは、この「九品」の中の
「上品(じょうぼん)」「下品(げぼん)」に由来しているのです。
仏教では人間をその能力や信仰の程度によって、
九つの段階(九品)に分けるのです。
まずは上品・中品・下品に分けるのです。
そしてこの三つをさらに
上生(じょうしょう)・中生(ちゅうしょう)・下生(げしょう)に分けるのです。
阿弥陀如来はこれから亡くなる人がどの段階の人かを見極め、
その人にふさわしい印をあらわすのです。
ですから九つの印があることになるのですが、
これを「九品来迎印」というのです。
おへその前で手を組むのが上品。
胸の前に上げるのが中品。
右手が上で左手が下になっているのが下品。
親指と人差し指を合わせて輪を作るのが上生。
親指と中指を合わせて輪を作るのが中生。
親指と薬指を合わせて輪を作るのが下生。
これらが組み合させて九つの印になるのです。