これまでこのブログでは、
社長や役員が社宅を活用するメリットについて書いてきました。
これまでは一部除き、
基本的に法人側での所得税の節税や、
社会保険料の削減など、会社側のメリット・デメリットが主となっていました。
もちろんこの仕組みは、お金的な意味で社宅に住む社長や役員のメリットも非常に大きいものがあります。
法人側で家賃が経費になる、ということは
裏を返せば役員の家賃負担を少なくして、可処分所得を増やせるということになります。
今日は実際にどれくらい役員側がお得になるのかについて解説します。
大前提として、この社宅制度の活用に関しては、
会社が負担できる家賃と、そこに住む役員が負担しなければいけない家賃が決まっています。
簡単にいうと、会社の持ち物である社宅に住むけれど、
そこに住む役員も、ちゃんと家賃を個人で負担しないといけないよ、ということです。
ではトータルの家賃のうち、どこまでを会社負担と出来て、
どこまでは個人で支払わなければいけないのか。
これは計算式が国税庁のHPに記載されています。
本人が負担しなければならない家賃のことを、「賃料相当額」というのですが、
この賃料相当額は、その社宅の種類によって変わります。
社宅の種類といっても、その物件の大きさなどで決まると思っていただければ分かりやすいと思います。
パターンとしては3つ。
・小規模な住宅
・小規模でない住宅
・豪華社宅
の3つで、基準は建物の延べ面積で変わります。
小規模な住宅に該当するのか、
小規模でない住宅に該当するかはこの表を参考にしてください。
今回は小規模な住宅に該当する場合を例にして説明します。
前提とする物件の条件は下記とします。
・建物の課税評価額が1,500万円
・敷地の総床面積が90㎡で法定耐用年数が30年超
・敷地の課税標準額800万円
・一ヶ月の家賃は20万円とします。
この計算に必要な課税評価額や延べ面積などは、
固定資産の課税通知書などに記載されており、
住宅の住所がある市役所などで入手できます。
もしくは管理会社などに問い合わせて取り寄せてもらうといいでしょう。
国税庁のHPに記載されている役員が社宅に住む場合、
そして小規模な住宅の賃料相当額の計算式です。
①(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
②12円×(その建物の総床面積(㎡)/(3.3㎡))
③(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%
上記3つの数値の合計金額が賃料相当額です。
これを上述の物件条件を使って計算すると、
下記の金額になります。
①1,500万円×0.2%=3万円
②12円×90㎡/3.3㎡=327円
③800万円×0.22%=1万7,600円
①〜③の合計金額は、47,927円となり
この金額が、役員が負担するべき賃料相当額となります。
この数字を見れば一目瞭然ですが、
自分で20万円の物件に住む場合と比較して、
152,073円も個人の負担を減らせています。
お金の流れとしては、毎月会社が20万円を大家さんに支払い、
役員は会社に賃料相当額の47,927円を支払えばそれでOKです。
会社はこの差額の152,073円を経費計上できる形になります。
こうして計算をしてみると、
殆どの場合において、設定されている家賃と、
社宅の場合に負担するべき賃料相当額には大きな開きがあります。
この開きの分だけ、役員の可処分所得が増やせるので、
役員はぜひ社宅の導入を検討してみてください。
明日は小規模でない住宅の場合と、豪華社宅について解説します。
