昨日のブログでは、
事業を始める前に使ったお金も、
「開業費」として、開業後に経費にできることを書きました。
実はこの開業費、
有効に活用出来ると、とてもお得な経費になります。
ポイントは大きく分けて2つ。
1つ目は、経費化できるタイミングを選べること。
昨日のブログでも書きましたが、
開業前であっても、事業に関連する経費は多く出てくると思います。
その支払いは、
開業後に「開業費」として経費化するものですが、
この経費化のタイミングは、任意のタイミングで計上できます。
つまりどういうことかというと、
例えば開業して1年目、
うまく軌道に乗らず、赤字決算になりそうな場合、
この場合は経費にしなくてもいいということです。
経費にする、ということは
利益を圧縮して、税金を少なくできる効果があるものですから、
赤字の時の経費計上にはあまり意味がありません。
なので決算の際に赤字が確定しているようであれば、
この開業費は計上せずに、翌年以降に持ち越すことが可能です。
なぜこれが可能かというと、
「開業費」というのは「繰延資産」という資産科目になっています。
イメージとしては固定資産のようなものです。(正確には無形固定資産や投資その他の資産に分類されます。)
毎年その資産を減価償却のように取り崩して
経費にしていく処理となっています。
そしてこの開業費は、その経費計上のタイミングは任意となっており、
そのため赤字のときには計上しない、ということが可能になります。
経費化できるタイミングを選べる経費はほとんどないので、
赤字のときには使わず、黒字のときに使うことで
節税効果を最大限に活かすことが可能です。
2つ目は、開業の何年前の経費でも開業費にできる、ということです。
一般的には開業の3年前の経費まで、とか
5年前〜10年前など、多くの情報がありますが、
実際には開業の何年前のものでも
実際に事業のために使ったものであれば
「開業費」として計上できます。
経費化できる時効というものがないので、
ビジネスのアイデアを思いついて、
そのために支払ったもので、しっかりと資料を残しておけば
何年前の経費でも開業費にいれることが可能となっています。
このように、計上する前も計上した後も
とても活用しやすい「開業費」。
これから開業を考えている人は
しっかりと活用するようにしてください。