繰り延べた利益はこう活用しよう!
普段からSMGでは、
利益を繰り延べる「繰延節税」を推奨しています。
繰延節税は、簡単に言えば
「課税タイミングを繰り延べることにより直近の利益を圧縮して節税効果を得るもの」
短期的に見れば、今期の利益を来期以降に持ち越すことで、
ひとまず直近の税金を減らそう、というものです。
ちなみにですが、
いわゆる「節税」といわれるものは、
細かいところや、仕組み自体に違いはあれど
本質的には全て「繰延節税」です。
いわゆる「車を買う」「備品を買う」「広告費を使う」
など、決算直前で利益を抑えようとして経費を使うことは多々あると思いますが
これらも全て本質的には「繰延節税」に該当します。
この繰延節税にはメリットが多く、
特に私達SMGが取り扱う節税商品は扱いやすくリスクも小さくなっているものです。
では実際に繰り延べた利益はどこにいくのか?
ひとまず今年の利益を繰り延べる先は翌期以降です。
つまり何もしなければ、今年繰り延べた利益は来年の利益にプラスされる形になります。
今年の利益が2000万円で、1000万円を繰り延べるとしましょう。
来年の利益が今年と同じ2000万円だった場合、
繰り延べてきた利益と合わせて3000万円の利益になります。
よく勘違いされていますが、
基本的に税金はなくなりません。
あくまでも発生する時期をコントロールしているだけで
繰延節税は税金を無くしているわけではないのです。
だからこそ、何もしなければ繰り延べた利益は来年以降に戻ってきてしまいます。
それなら繰り延べる意味がないのでは?
と思う方もいるかも知れませんが、
繰延節税の本質はここにあります。
そもそも節税は、決算間近になって慌ててやるものではありません。
普段からこのブログでも書いているように、
事業計画を立て、毎月月次決算を組んでいれば、
決算の際に出るであろう利益は予想出来てるはずです。
そうすれば1年かけて採用にお金を使ったり、
広告費にお金を使ったりして最終利益をコントロールできます。
本来であれば、そうした計画的な経営をするべきではありますが、
どうしても突発的に期末近くに利益が出てしまう場合や、
期中にイレギュラーな大きな利益が出て計画が変わる場合もあると思います。
そういったときにこそこの繰延節税が活用できます。
結論としては、決算間近の繰延節税は時間稼ぎです。
本来であれば、計画していた通りに経営を1年間進めて、
その中で必要な投資などによって利益をコントロールするのですが、
イレギュラーな利益に対してのフォローをする時間が決算間近だと取れないことがあります。
そうしたときに繰延節税で来期まで一旦時間を稼いで、
来年の計画において、その利益の使い方を考えていく。
これが一番ベースとなる繰延節税の活用方法です。
例えば、来年の役員報酬を増額したり、
従業員さんの給与に還元したり。
特に役員報酬は期中に変更できません。
ところが繰延節税で来期に利益を持ち越して、
その分を期首から役員報酬の増額という形で処理すれば
結果的に利益を社長の報酬に変換できる形になります。
このように、
繰延節税は計画よりも出すぎた利益の出口を作るための時間稼ぎに有効です。
ぜひ基本的なこの考え方をしっかりと理解してください。