利益が出ているのにキャッシュが増えない原因とは?

 

 

SMGでは基本的に、

顧問先や経営塾の会員さんに話をするときに

 

会社経営において一番大切なのはキャッシュである、と伝えています。

 

 

どんなに赤字が続いても

キャッシュがあれば会社は倒産しません。

 

会社が倒産するのはキャッシュがなくなったときです。

 

キャッシュがあれば

経営も安定しますし

 

事業のための投資もどんどん可能になるので

事業拡大のハードルも下がります。

 

 

しかし実際のところ

こんな疑問にあたったことはありませんか?

 

 

毎年利益が出ているのに、キャッシュが増えない!

逆に利益が出ていないのに

キャッシュが増えている!

 

 

結論からいうと

利益とキャッシュはイコールではありません。

 

 

ではこの現象の理由はどこにあるのか。

 

経営者さんの話を聞いていると

決算書や月次試算表における損益計算書は皆さんよく見ているのですが

意外と貸借対照表をしっかりと理解して、分析している人は少ない印象です。

 

実はキャッシュの増減は損益計算書だけでなく

貸借対照表にこそ秘密が隠されています。

 

 

 

貸借対照表に記載されている

資産と負債、この増減額が利益とキャッシュの差を作っている理由なのです。

 

 

利益が出ているのにキャッシュが減る理由、

それはキャッシュ以外の資産が増えている場合と

 

負債が減っている場合。

 

ほとんどがこのパターンです。

 

 

キャッシュ以外の資産が増える、というのはどういう時かというと

 

・「固定資産」が増えている

・「売掛金」が増えている

 

などがあります。

 

固定資産が増えている時というのは

キャッシュを使って高額な備品を買っていたり

車を買っていたりしている場合です。

この場合は減価償却しているので経費はそこまで増えないため

利益は出ますが、購入時にキャッシュを使っています。

 

また売掛金が増えている時は、

売上自体は計上されているので利益は出ているのだけど

 

その代金が回収されていないためキャッシュは増えていないことになります。

 

 

では負債が減っている時はどういう場合かというと

これはシンプルに借入金を返済している時ですね。

 

 

借入金の返済は経費にならないキャッシュの支出です。

借入金が減っている、ということはその分キャッシュだけが減っていることになります。

 

 

 

だからこそ

キャッシュを増やすための資金繰りを考えるのであれば

 

(キャッシュ以外の)資産は増やさず、

逆に負債を増やす、というのが基本になります。

 

 

これを基本として、

目安としては固定費の6ヶ月分のキャッシュを確保するようにしましょう。

 

 

それまでは借入金の返済や、固定資産の購入などはあまり積極的にしないほうがいいですね。

 

まずはキャッシュを貯めること。

 

安定した経営のためには

貸借対照表を分析するところから始めてみてください。