● 体幹を鍛えたら弱るよ
こんにちは、山崎です。
「四肢(手足)をゆるめて、体幹を鍛える」
プロ野球のトレーニングコーチをはじめ、多くの運動指導者が「体幹を鍛える」という表現を使っているのをメディアでも目にします。
「すごくザックリな表現だなー」と思うわけですが、腹筋(腹横筋)や背筋(多裂筋など)をは鍛えるという表現を使うのであれば、
それら(体幹)の感覚を目覚めさせる
という意味で「鍛える」という言葉を使うべきであり、筋肉を緊張させながら使うという意味として伝わってしまわないように注意すべきです。
指導者が本当に誤解していないことを願いますが、言葉の使い方一つで一般の人やスポーツ選手などに誤解を与えてしまいますから注意して欲しいなと思います。
もし、お腹や背中の筋肉を緊張させて力を入れながら使ってしまうと、四肢(手足)に伝えるべき力が『体幹の筋肉』に掛かったままになるので、思い通りのパフォーマンスは発揮できません。
大切なことは、
体幹と四肢の感覚を繋げること
であり、この『感覚の繋がり』を一般的に運動連鎖(キネマティックチェーン)などと呼んでいるのです。
本来、人間の身体は全身が繋がっているべきです。
しかし、我々は大人になるにつれて、全身の繋がりを阻害する要素(身体の使い方の癖、随意筋の無意識反射、思考の癖など)を身に付けてしまうので、『本来性の動き』が発揮できないようになります。
というわけで、第一歩として『随意筋の無意識反射』が起こっている箇所を把握してください。
自分の身体を触ってみて、硬くなっている箇所、力が入っている箇所を見つけることによって、自分の身体で無意識に起こっている状態を『自覚』することが大切です。
無自覚に力が入った状態のままだと、どんなポーズをしても、どんなエクササイズをしても、自分の身体を自在にコントロールすることはできません。
ですので、筋肉の『緊張と緩和』をコントロールできるように訓練してみてください。
【筋肉の緊張と緩和】
子どもは筋肉や思考が発達していませんから、地面やモノに触れている体性感覚を大切にしています。
ですから、立ち上がるという動作ひとつを取ってみても、地面に対して上手く背中を転がしながら、最も楽な方法を感覚的に汲み取り、全身を使いながら立ち上がります。
しかし、大人は筋肉が発達しているので、特定の筋肉に頼っても立ち上がれてしまいますから、逆に子どもよりも全身を使わない癖が出来上がってしまうのです。
腹筋や背筋を感じながらも緊張させない。
そういう注意を払っていただければ、本来あるべき身体の使い方に近付いていけるようになります。
※必要最低限の緊張は必要です。
【スナップを利かす】
追伸)
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