こんにちは。インターナショナル家庭教師の伊藤慎吾です。

 

先週の土曜日に某有名テーマパークで管理職をしている高校の友人K君と川沿いで昼飲みをしてきました生ビール

 

K君いわく、自分で考えて、判断して、動ける部下が少ない。また、業務を分担している別の部署の年上管理職に対しては、問題が起こった際に「何故、そうなる前に相談してくれなかったんですか?」と問い正すようなことがあった、と憂いていました。

 

 

 

【受け身にならず、自分の頭で合理的に考えて、判断して、動ける】

 

 

 

そういう人材が少ない、というのはどこの職場も抱える悩みかもしれません。

 

その点について語り合った末、K君も私も「クリティカルシンキングって大事だよな」との結論に至りました。

 

 

 

 

クリティカルシンキング (Critical Thinking) とは日本語で「批判的思考」のことで、参考ウェブサイトで以下のように説明されています。

 

 

 

Critical thinking enables individuals to make informed decisions based on evidence and reasoning, rather than relying solely on emotions or personal biases.(クリティカルシンキングは、感情や個人的な偏見だけに頼るのではなく、証拠や推論に基づいて十分な情報に基づいた意思決定を行うことを可能にする。)

 

Critical thinking is a crucial skill that enables individuals to analyze information objectively and make informed decisions.(クリティカルシンキングは、情報を客観的に分析し、十分な情報に基づいた意思決定を可能にする重要なスキルです。)

 

Critical thinking also promotes creativity and innovation, as it encourages individuals to think outside the box and explore alternative solutions.(クリティカルシンキングはまた、既成概念にとらわれず、別の解決策を模索することを促すため、創造性と革新性を促進します。)

 

Additionally, critical thinking enhances communication skills, as individuals are able to articulate their thoughts and ideas clearly and logically.(さらに、クリティカルシンキングは、自分の考えやアイデアを明確かつ論理的に表現することができるため、コミュニケーション能力を高めます。)

 

 

 

 

 

 

私は中学受験しかしていませんが、やっぱり日本は受験至上主義なところが今でもあるかな、と思います。

 

受験勉強を通して、『知識が増える、効率の良い勉強法が身に付く』というメリットがある一方で、

 

どうしても『答えが決まっている問題を解く練習に偏ってしまう』というマイナス面もあると思います。

 

そのような教育がメインだと、答えが一つではなかったり、置かれている状況によって答えが変わったりするような【実社会で必要な思考力】がどうしても身に付きづらい、という側面があるように思います。

 

 

 

 

そんなことから、現に中学受験を控える生徒を指導していますが、「志望校に合格させたい」という目標がある一方で、「なるべく社会に出てからも生かせるクリティカルシンキングを身に付けさせたい」という思いを持って指導しています。

 

 

例えば実際に解いてもらった赤本の問題に、

 

「A君は、算数のテストを5回受けた。4回目までの点数は、82点、75点、87点、68点で、5回のテストの平均点が79点となった。5回目のテストの点数は□点である」

 

というものがありました。

 

 

生徒は最初、

 

(82+75+87+68)÷4+79 = 157点! とか、

 

(82+75+87+68+79)÷5 = 78.2点! とか、

 

筋の通らない答えを出してきました。

 

 

そこで、参考ウェブサイトで紹介されている"Analysis - Evaluation - Inference - Explanation"とは若干異なりますが、私なりのクリティカルシンキングを鍛える指導法として、以下の4ステップを実践してもらいました。

 

 

Step 1: Observation(観察)

 

問題文でキーになっている情報に線を引いてもらいました。「5回受けた」「82点、75点、87点、68点」「平均点 79点」など。

 

 

 

Step 2: Analysis(分析)

 

次のような問いかけをして、情報を整理してもらいました。

 

・与えられている情報は何があるか? ⇒ 全5回のうちの4回分の点数、平均点は79点

・何を問われているか? ⇒ 5回目の点数

・問題を解くのに足りていない情報は何か? ⇒ 5回の合計点数

 

 

Step 3: Inference(推論)

 

前のステップで必要性が明らかになった「5回の合計点数」をどうやって導き出すかを考えてもらいました。

 

直接的な情報が無く、なかなか思いつかないようだったので、

 

「じゃあ、5回目の点数は□として、5回の平均点を計算する式を作って」

 

と伝えると、

 

(82+75+87+68+□)÷5 = 79

 

と正しい式を書いてくれました。そこで改めて、

 

「この式を参考に、5回の合計点数出されへんかな?」

 

と問いかけると、

 

「あ!79×5や!」

 

と気づいて、正しい答えを導き出してくれました。

 

 

Step 4?: Explanation(説明)

 

これは、Step 4というより、間違った答えを出した時によくやるのですが、

 

例えば、

 

(82+75+87+68)÷4+79 = 157点!

 

と答えた時に

 

「何でそう考えたん?」

 

と尋ねると(答えが実際に合ってても、間違ってても、自分の考えに自信を持って欲しいので「何で?」と絶対に聞くようにしています)、

 

「何となく正しそうと思ったから」

 

という返事がきました。(そういう返事が来る時、「それってあなたの感想ですよね?」と良くツッコんでます。笑)

 

 

そこから、

 

私「(82+75+87+68)って何をしてるの?」

生徒「4回の点数の合計を出してる」

私「それを4で割るのは何をしてるの?」

生徒「4回の平均点を出してる」

私「それに79点を足すのは何をしてるの?」

生徒「・・・」

私「そう、最後のはワケわからんよね?」

 

といった具合に、生徒が提示した1つ1つの計算の意味を言語化し、説明してもらっています。

 

そうすることにより、自分はどう考えたのか認知し、今の答えはどうして間違っていたのか分析し、正しい答えに辿り着くにはどうしたら良いのか推論する、という流れができると考えています。

 

 

 

このような指導法は、正直、一問一問を解くのにすごく時間がかかります。

 

しかし、生徒が社会に出た時のことを考えると、実施する価値は十分あると信じています。

 

とは言え、それで志望校に合格しなければ元も子もないので、本人の学習ペースを考慮しながら、手を差し伸べるべきところは差し伸べるように心がけています。

 

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

それではまた!

 

 

 

 

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