光の帝国ふと文庫本の表紙裏の作者の写真が目に止まり、思わず二度見した。先入観と言うのは時として脳を支配するのだ。作者の名前から作風から男の作家だとおもっていたが、写真は明らかに女性だった。男がいいとか女がいいとか、そんな事を言うつもりは全くないが、性別と言うのはある種拭いがたい性格の一部となるし、それは隠そうと思って出来ることではない。と、そんな事はどうでもいいか。この本には不思議な温かさが漂っている、と同時に拭いがたい悲哀が含まれている。そして物語は続いていく。いつかそれが新たな形で僕の目の前に現れて欲しい、読み終えてそう望まないわけにはいかない。男性だろうと、女性だろうと、素晴らしいものは語り継がれるべきだし、そこに疑いの余地を挟む必要性もない。