大国や近隣諸国核保有のなか核保有議論から逃げる日本を誌した著書①【時事所感138】
北朝鮮が日本領域を超えるミサイル発射実験をしました。
ロシアも北方領土や周辺海域で軍事演習をしています。
中国については皆様御存知でしょう。
日本の周辺、現実はこうした状況にあります。
日本は近い将来ますます苦境から危機的状況に陥っていく可能性が極めて高いのです。
これに関する話を。
今回も伊藤貫氏のお話を御紹介します。
日本の自主防衛議論と日米関係の裏側の話がわかる記録や書籍を交えた話をしてくださっています。
(以下、伊藤貫氏の話)
最近数年間で日本の外交政策において日本の立場は苦しい状態になってきている現在、これから先はますます苦しく危機的状況に陥っていく一方です。
外交政策において極めて重要な自主防衛について、
日本政府は何時まで経っても議論が進まないのは何故なのか?
日本の自主防衛議論においての「米国の核の傘」論に関して、それは機能するか否かについて
日本の自主防衛について長い間ずっと議論が一向に進まない。
米国の核の傘論についても有効性の是非について日本政府や国会において本格的な議論はされていない。
日本政府、与党だけでなく野党でも本気で議論されたことは一度もない。
日本の近隣諸国をみると、
6000発以上の核兵器ミサイルを保有しているロシア、
着々と核兵器を増産し続ける中国と北朝鮮、
数年後には中国は1500発以上の核兵器を保有し、
北朝鮮も核兵器を数百発保有することになります。
こうした中国と北朝鮮と日本の関係が深刻な対立状況に陥ったとき、米国が仲介や武力行使・核の恫喝をしても言うこと聞かない場合に米国はどうするのか?
米国は本気で中国や北朝鮮相手に武力行使の構えはやりません。
中国や北朝鮮相手に本気で武力衝突する気はありません。
何故かといえば理由は、
中国は既に米国本土に届くミサイルを保有していて、
北朝鮮も30分以内に米国本土へ打ち込み可能なミサイルを持ちつつあります。
ロシアも30分以内に核ミサイルで米国本土の米国国民を数千万人~一億人以上殺傷する能力を既に持っています。
米国国民が30分以内に数千万人、五千万人~六千万人、一億人以上が殺傷される危険を冒してまで日本を守るのかといえば、それは決してやらないんです。
現在でさえ「米国の核の傘」は極めて疑わしくて略機能しないのに、約6~8年後には北朝鮮と中国は数100発と1500~1600発以上の水爆規模の核兵器を保有するのは目に見えているので、
尚更米国は中国や北朝鮮相手に日本を守るための「核の傘」核恫喝はしません。
現在でも99.9パーセント米国は日本を守るための核恫喝や日本を守るための直接軍事衝突はしません。
現在でさえ99.9%、米国はロシアや中国、北朝鮮とは核恫喝や軍事衝突はしないのに、これから数年先の近い将来、日本は現在の苦境から更に危機的状況に陥っていきます。
現在でさえ米国は中国とロシア相手に同時に戦争出来る能力は持っていません。
現在でさえ中国とロシアを合わせた実質経済規模は米国より5割以上上回っていて、
数年後の2028~2030年頃から中国とロシアを合わせた名目経済規模は米国を確実に上回るわけです。
外国為替レートでの名目経済規模も中国とロシアを合わせると米国を上回るようになります。
中国もロシアも米国もGDPの3%を軍事費に使っています。
これが2030年代になると、中国とロシアの合わせた軍事費は米国の軍事費に比べて上回っていて、その差が広まる一方になっていくわけです。
現在米国は中国を相手に台湾問題について軍事行動も止む無しという強硬姿勢を示しながら、
同時にウクライナ問題では実質はロシアと対立して戦争をしています。
中国とロシアが米国を相手に軍事同盟または準軍事同盟関係を結ぶことになると、
米国は現在でさえ中国やロシアそれぞれと同時に直接軍事衝突、戦争をする余裕は無いのに、
中国とロシアの軍事同盟に対して軍事行動を起こすことは尚更無いんです。
これを理解すると、米国が中国とロシア相手に日本を守るための軍事行動を起こすか、核恫喝をするかを考えれば、これはやらないです。
こうなると日本人にもやっと解ってくるわけです。
外交政策において真面な日本人ならば、自国日本の防衛政策を考えるうえで、
自分達で自国を守らなければならなくなると、
核保有は避けては通れない話なんです。
米国のニクソン大統領とキッシンジャーの政権の時、
日本の佐藤栄作首相に日本の核保有を提案進言を何度となく迫っているんです。
これに佐藤栄作首相は聞く耳を持たなかったんです。
日本政府も聞く耳を持たなかったんです。
最近では米国トランプ大統領が「日本はさっさと核保有して自主防衛したほうが良い」と公言したんです。
ところが日本政府も国家も官僚達も聞く耳を持たなかった。
一度も閣議に出さなかったんです。
一度も国会で出さなかったんです。
日本のマスメディアも本格的議論として取り上げなかったんです。
何故だろうかと調べているうちに、二十数年前に書かれた本を読むとその理由が判るんです。
「ALTERED STATES」
1997年にオックスフォード・ユニバーシティ・プレス(オックスフォード大学出版)から出版されたものです。
この書籍の著者マイケル・シャラー氏は米国アリゾナ大学の歴史学教授で米国外交史の学者です。
日本についての専門家ではないため日本語は出来ないので、この米国と日本の外交史について書籍を書き上げる際の参考文献や記録は全て米国の国務省、N.S.C.のもので、米国側の資料だけになります。
(続)