「保守思想」の柱【時事所感95】
今回は、保守思想家で著述家の故・西部邁氏の話から抜粋しました。
本来の「保守思想」とは大まかには柱3本から成るといわれる。
①懐疑主義“skepticism”
・私達人間は不完全“imperfection”である。
故に所詮その不完全な人間の思想や構築など考えることも不完全である。
相手にも自らの発言や考え方でも不完全であり、
極論すれば飽くまで仮設に過ぎないといえる。
それについて懐疑の思考を持つ。
懐疑主義“skepticism”の“skept”は元々の意味は「深く考える」「熟考する」。
自分達の考えについて再度深く考える、見直す、再解釈し直す。
②有機態論“organism”※organic theory
・有機態としての人間社会、
人間の関係性、社会の成り立ちは長い年月のなかで営まれ続けて、
そうした歴史のなかで人間社会は徐々に構築されていく。
まるで植物が成長するかのように、
更に成長するときもあれば、逆に枯れてしまうときもある。
数千年、数万年という人類人間の歴史の長い年月なかで積み重ねて成長してきた社会を、
「科学的見地から~」などと人間が大幅に改革したり根本から再設計・再構築したり等々の考え方や行為は、社会学からするとしてはいけない。
③漸進主義(ぜんしんしゅぎ)“gradualism”
・「懐疑主義」「有機態論」を踏まえたうえで関連してでてくるのが「漸進主義」。
人間社会という集合体は各自様々な考え方から発言や行動を起こすなか、人間は不完全であるが故に、
急激な“radical”「急進主義」な原理、思想から過剰な再設計、再構築、改革等は行ってはいけない。
本来の保守というのは、この重要な基本的な3つの柱があることを我々はしっかり認識しておかなければいけない。
