首相の朝食風景【時事所感80】
自由民主党総裁選挙を観ていて思い出したことがあった、過去の総理の話を。
「現職総理大臣の普段の朝食風景を撮ろう」
何気ない映像でも、実際に取材撮影してみないと分からないこともある。
番組スタッフ会議の一提案、
それは面白いとなり、首相に取材撮影の申し出をしました。
【首相】「え?そんなものを撮るの?何かの取材じゃないの?何を話せばいいの?」
【テレビ制作】「いえ、特には何もありません。 普段のままの総理の朝ご飯の風景を撮影したいんです。」
【首相】「へえ。 そんなもの取材しても何もないよ。」
取材撮影を快諾され、数日後、朝早くに首相の自宅へ朝食風景を撮影することに。
ご飯、お味噌汁、魚、漬物、
至ってシンプルな和食。
ただ男性一人が黙々と朝食をとる風景。
朝ご飯も食べ終わる。
撮影もほぼ終了の時でした。
食べ終わったご飯茶碗に、湯呑みのお茶を少し移して、
茶碗の内側に付いた取れにくかった米粒を、
箸先と移したお茶で綺麗にして、
そのご飯茶碗のお茶を飲んだのです。
各方面や視聴者から、この映像の評価が高く話題になりました。
当時としては画期的だったと思います。
この何気ない振る舞いから、
その人の育った環境や考え方、人柄のような数字や言葉では表せない、
人物像が映し出されることがあるわけです。
その後、当の首相の政策や政治信条、手法をみていると、
成る程と納得がいくことが過去に実際にあったのです。
時代は現在になり、
当時のこの出来事を知るテレビ取材者も、
総裁選挙候補者を取材撮影する際、
これを実践しているわけです。
これを頭に入れてテレビを観ると、
新たな気付きや発見があるかもしれません。
