※リタ評価、武具評価の記事ではありません。

完全に雑談系なネタです。

【我、亡き英傑たちの黑装、今ここに記さん】

 

 

黑装神咒ゼナスラ=マドゥ

第一の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼女は戦場を統べる者だった。

高貴な血の責務として、誇りをもって弱者を守った。

実の妹が、英傑に選ばれたその時まで。

 

黑装神咒ゼナスラ=マドゥ+

第二の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

か弱く無垢な妹は、彼女が守るべき者だった。

彼女は激怒し、国に牙を剥かんとした。

だが妹は言う。私も何かを成したいと。

 

黑装神咒ゼナスラ=マドゥ++

第三の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

高貴な血は妹にもまた流れている。

彼女は悟り、妹を責務ではなく真実愛した。

涙し命捧げた英傑、その名をゼナスラという。

 

 

黑装神咒ツァガン=バクー

第一の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼は如何なる戦でも屈せず戦い抜いた。

恐れを知らず、人の心も知らなかった。

ゆえに英傑に選ばれた時、彼はただ沈黙した。

 

黑装神咒ツァガン=バクー+

第二の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

死ぬ理由はないが、生きる理由もない。

だが勇猛なその姿は、見知らぬ誰かの希望だった。

幾つもの声が、彼を惜しんだ。

 

黑装神咒ツァガン=バクー++

第三の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼は生の理由を得た。

そして惜しむ者たちのため、もう片方を選ぶと決めた。

瞑して命捧げた英傑、その名をツァガンという。

 

 

黑装神咒ジャダ=ゾルドル

第一の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼は豊かな家に生まれ、善良に育った。

地位も金も、友も恋人もいた。

彼は幸福だった。だが一番の欲望は満たされなかった。

 

黑装神咒ジャダ=ゾルドル+

第二の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼は死と悲鳴を愛した。だが己の異常に恐怖もした。

人としての理性で、彼は彼を律し続けた。

やがて彼は英傑に選ばれる。

 

黑装神咒ジャダ=ゾルドル++

第三の記録 ラフケトの民 此れに記す―

 

彼は叫んだ。武器に人としての理性など!

己の狂気を、彼は初めて肯定できた。

悦び命捧げた英傑、その名をジャダという。