私的 桃太郎伝説 14 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

私的 桃太郎伝説 14

「 なにも刃物を投げつけるこたぁないでしょう。危ないじゃないですか。 」



猿は痛みのために、しかめっ面をして言いました。落ちた際に、背面をしたたか打ったらしいのです。



「 ふん、猿めが、俺に何か用か。俺は今から鬼ヶ島へ行って鬼を退治しに行くのだ。つまらんことにつき合っているヒマはないぞ。 」



桃太郎は、座って苦しんでいる猿に傲然と言い放ちました。すると、猿は毛を逆立てて驚き、



「 キェ!あの鬼を! 」



と叫びました。



「 なんだ、お前は鬼を知っているのか? 」



「 いや、さすがに猿の身で海を渡るなんて芸当はできません。ただ奴らのウワサは近隣諸国一帯に広まっていますよ。なんでも赤や青の凄まじい大きさの体で人々を脅かし、好き放題やっているらしいですね。 」



「 なに、鬼は赤いのか?青いのか?人とは肌の色まで異なっているのか? 」



桃太郎は瞠目して猿に問いただしました。



「 ええ、そうらしいですよ。毛の色も違うという話です。 」



桃太郎は大いに驚いて唸りました。同時に、股間の一物がそそり立つほどの好奇心と興奮を覚えました。



「 う~ん、素晴らしい。これは是が非でも会いに行かねば。 」



桃太郎は満面の笑みを浮かべていました。



「 ところで、桃太郎のダンナ。 」



猿が、うっとりと鬼の幻想に酔いしれている桃太郎に話しかけます。



「 この猿めのこと、覚えていらっしゃいませんか? 」



意外な問いかけに、桃太郎は不審な顔をして、



「 なに?俺がお前を?以前に会ったことがあるというのか? 」



と言って猿を睨みつけました。



「 はい、一年ほど前に。会ったというか…もっと深く…。 」



「 深く?どういう意味か。はっきり言え。 」



猿は桃太郎に言われて、おずおずと答えました。



「 いや、つまり、そのう…、なんと言いますか、穴と竿との交わり、とでも……。 」



それを聞いて桃太郎はピンときました。



「 そうか!思い出したぞ。確か、夏の暑い日の夕暮れ時に…。 」



そうです。桃太郎はかつて、その猿を山で強引に犯したことがあったのでした。