官能小説「放課後の夜」五十五 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

官能小説「放課後の夜」五十五

(駄目ですよ…先生。俺はそんなにものわかりがいいヤツじゃない。)

良雄はそう心の中で呟いて、支払いを済ませて外に出る奈津子の後ろを歩く。

店から出ると、夜の肌寒さが身を締め付ける。雨も降り続けていた。

二人、車に小走りで駆け寄り、ドアを開け、奈津子が運転席に乗り込む。良雄は…今度は助手席に乗った。

奈津子が仔細を含んだ目で、良雄を凝視する。

「 大丈夫ですよ。もう夜だし、雨降ってるし。誰にも見つかりませんって。 」

良雄はそう言って、運転席に座る奈津子のスカートから伸びている白い脚を見る。

細すぎず、太すぎずの形の良い美しい脚、シックなスカートのスリットから覗ける秘密の太ももの有り様が、良雄の浮ついた心を蠱惑する。

(もう、たまらない…。)

ゆっくりと、しかし強い意志を持って良雄は手を奈津子の太ももに乗せる。

「 波川くん…私がどんな女か知ってるんでしょう? 」

奈津子が言う。

なおも問い掛け、物言いいたげな奈津子の口を、良雄は身を乗り出して自らの口で塞いだ。

奈津子は大して驚きもせず、黙って良雄のキスを受けとめる。

良雄が舌を差し入れてきた。奈津子はそれをどっちつかずの緩慢な舌でなんとなく迎える。

良雄は少し悲しくなったが、めげずに舌で舌を追いかけ、手を奈津子の頬に当てる。

(愛おしい…ただただ愛おしい…。)

そして良雄は奈津子の頬に当てていた手を首筋に、鎖骨のあたりに、そろりそろりと滑らせ…やがて胸の柔らかなふくらみに優しく触れた。

「 あっ…波川くんダメ…こんなところで…。 」

奈津子が口をはずして囁き、甘い吐息を漏らす。

「 こんなところじゃイヤですか?…それなら二人きりになれる場所に行きましょうよ。 」

良雄が奈津子の目をまっすぐに見て言った。