官能小説「放課後の夜」五十二 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

官能小説「放課後の夜」五十二

車はしばらく走り続け、20分ほど経った時、一軒の地味な洋食屋に入った。

良雄は、その店には入ったことがなかった。自宅とは反対方向でそこそこ距離もあるし、しかも店の雰囲気から見て中学生が軽く入れる感じではない。

もっとも、そうだからこそ割と安心して二人で入れるというものだが。

中に入ると、ヨーロッパの古き良きレストランのような、最近のコンクリートや鉄筋のレストランのヒンヤリとした感じが全くない、暖かみのある内装が客を落ち着いて迎えてくれる。柱も天井もテーブルも木製で、古びているが味のある壁には何枚か絵が掛かっている。

二人は窓際ではなく、奥の隅の席に座った。

まだ夕方ということもあって奈津子と良雄の他に客はいない。

静かな空気の中、奈津子が落ち着いたトーンで、時折微笑みながら会話をリードしてくれた。

最近の勉強のこと、友達のこと、家族のこと…会話が重くならない程度に良雄の話を引き出す。

最初はどうしていいかわからずにハラハラしていた良雄だったが、奈津子の大人のオーラに包まれて段々リラックスしてきた。

「 先生、家のことは大丈夫なんすか? 」

「 大丈夫だよ…私も友達とご飯食べてくるって言ってあるから。 」

良雄はボッと心が熱くなる。奈津子はウソまでついて自分に会いに来てくれた。普段、学校で見ている姿とは装いも新たにして。

髪を後ろに束ねた奈津子は長袖の黒いタートルネックにグレーのスカート。丈はそんなに短くないが、スリットが入っているのが眩しい。座っていると見えないが、チラッと見たそれを思い浮かべながら話すだけで胸が躍る。

(ああ…たまらない。先生の中に、もっと深く入り込みたい。大丈夫…先生だって、きっと許してくれる。あとはタイミングだけさ…。)

頼んでいた料理が運ばれてきた。