官能小説「放課後の夜」四十 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

官能小説「放課後の夜」四十

そっと、指先で触れる。

良雄の官能を刺激したその脚は、微かに鮮やかに光沢を放つストッキングに包まれていた。

まだ女体に対して絶対的な自信がない良雄の目には一瞬、それが淫らな侵入を峻拒する結界であるかと思われたが、良雄は憧れを実現させるために心を鼓舞して深い接触を試みる。

指先をすっと這わせ、手のひらで撫で回す。あまり意識しないまま特に柔らかい奈津子の内股に触れると、思いがけない興奮が良雄の背筋を、脳内を駆け巡った。

ゾクッと、未知なる快楽の予感が、罪の予感が、複雑に絡み合って良雄に襲いかかる。

だが、良雄は負けなかった。いや、正確に言えば止まれなかった。

良雄は強く目を瞑り、過剰な昂りを、罪への畏れを振り払う。

指先は今にもガタガタ震えそうだったが、かろうじて抑えこんで尚も誘い艶めく女の脚を愛でる。

隙を見つけて、音も無く忍び寄るアサシンのように。

良雄は手の位置をゆっくりと上げ、奈津子を包むワンピースの陰に侵入していった。

そしてついに布越しに女の局部に触れたが、脚が閉じられているために自由に触ることができない。もどかしさを感じる。

それでも良雄は胸の高鳴りを抑えられない。

生まれて初めてそこに触れたのだ。感慨に耽っている暇はないのだが、自然と意識が薄れ、指先の感覚にうっとりと目を細める。

性的に無知であることに対する不安が、戸惑いが、それに勝る感動と昂ぶりにかき消されてゆく。

すると、

「 い…いや… 」

奈津子が良雄の手を取った。

「 ……? 」

「 もうこのくらいにしておいて…。 」

目を潤ませながら奈津子が言う。

「 先生…。 」

(今日、進展がなければ先生はどこかに逃げてしまう。)

そう思った良雄は奈津子の手を払ってまた体を触りにいき、キスを迫った。