官能小説「放課後の夜」二十八 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

官能小説「放課後の夜」二十八

奈津子の耳殻を飽きるほど舐めた良雄は、次に舌先を尖らせて耳孔を舐め始めた。

「 ああっ! 」

奈津子がピクンと反応する。気持ちいいのか…そうなのだろうと良雄は思った。抵抗するために良雄の腰に当てていた奈津子の手の力が抜けてきていたからだった。

今だ…ピンときた良雄は奈津子の腰に当てた手に力を入れ、もう片方の手を、夢にまで見た乳房へと伸ばした。

そっと触れた…つもりだったが、何故かその手がプルプル震えているのに気づき、良雄は慌てた。そしてそれをごまかそうとしたのか、勢いで奈津子の胸をグッと強く掴んでしまった。

「 痛いっ! 」

奈津子の手に力が戻り、良雄の体を押した。

「 あっ、ごめんなさい… 」

思わず謝ってしまう良雄。今度はあっさりと体を引き剥がされてしまった。

沈黙が流れる。

(しまった…)

良雄は後悔し、己の経験不足を見抜かれたのではないかと恥入り、そして奈津子の体を無知ゆえに本気で心配した。

奈津子は胸を押さえながら、黙って息を整えている。

(何か言ってよ、先生…)

しばらくして、ようやく奈津子が顔を上げた。

「 波川くん、どうしちゃったの?急に、こんな… 」

「 …急にって、俺は前から… 」

「 前から!? 」

奈津子がじっと良雄の目を見つめる。

前から…良雄は瞬時に過去を振り返る。そういえばいつからだったろう、奈津子を想いはじめたのは。

(そうだ、先生のスカートを初めて見たあの日だ。きれいにのびた脚…形の良いふくらはぎ。)

良雄は思い出し、それと同時にあれからそんなに時間が経っていないことに思い至り、口を噤む。

「 なんで?なんでこんなことしたの? 」

奈津子が追及してくる。

良雄はもう言うしかなかった。

「 …それは…先生が好きだからですよ。 」

その言葉に奈津子は驚いて目を見開く。

「 好きって…あたしを!? 」

奈津子は肩の力を抜き、溜め息をつく。

「 からかわないでよ、波川くん。あなた、あたしとどれだけ… 」

奈津子が言い終わらぬうちに、すっと良雄が前に出てその体を包み込むように抱きしめた。

「 先生、俺はからかってないですよ。 」

半ば懇願する形で、良雄は言った。

手にグッと力を込める。

(そうだ。大事なのは俺の胸の内にある、この熱い気持ちなんだ!)