読書感想「八日目の蝉」角田光代 | かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」

読書感想「八日目の蝉」角田光代

これはせつない話でした。面白いとか、感動したとか、そういうのじゃないですね。とにかくせつない。

最初はよくわからなくて戸惑いましたけどね。女の人がいきなり或る夫婦の赤ん坊をさらっていくんですけど、その理由は後半になってわかってくる感じなんで。

でも、いろんな事情があるとはいえ、他の女の、しかもかなりいがみ合っていた女の腹から生まれた赤ん坊を自分で育てようって気になるもんなんですかね?いくら自分が身ごもりながらも産めなかった無念があったとしても。

女性にはすぐ理解できるのかな?

まあそれでも読んでいくと、ドキドキしたり、不安になったり、奇妙な日常があったり、平穏な日々があったりで。

特にいかがわしい宗教団体(?)の施設にいる時と、瀬戸内の小さな島にいる時はスリリングだし、心暖まる人との交流があったりもするしで、印象に残ってます。

そして、あの爆笑問題の太田さんも本の帯にコメント書いてますけど、最後は本当に…なんて言ったらいいかわかんないくらい複雑な感情が押し寄せてきて、悲しくなります。

読み終えてから思い起こしたのは瀬戸内の小さな島での日常でした。心底楽しかったのはあそこだけだったろうなあって。でも、そこを読み返す気にはなれませんでした。あまりにもせつなすぎて。

興味あったら読んでみて下さい。僕はもうちょっとページ開いただけでもせつなくなっちゃってダメです。またいつか読み返す日がくるのか…どうなんですかね。