書評:消費税日記 ~検証 増税786日の攻防~伊藤 裕香子 (著) | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム


消費税日記 ~検証 増税786日の攻防 ~伊藤 裕香子 (著)

いや~、この本はめちゃくちゃ勉強になりました。
民主党政権時代の三党合意による消費税増税決定までの政治攻防を取材記者が書いたものなんですが、かなり濃密。
先日、kindle版で購入し、休日一日ぶっ通しで読んでしまいました。



「そういえば、あの時、こんなことを野田総理(当時)が言ってたな」とか

「谷垣総裁(当時)が言ってたな」とか、思い出しながら読んでいました。

当時は新聞記事でしか追ってなかったので、かなりの事を忘れていましたし、新聞だけでは知り得ない当時の状況も書かれてあり、非常に参考になりました。

しかし、なんといいますか、当時、消費税増税に取り組んでいた議員達が

「このままでは財政破綻してしまう。政治生命を懸けてもやり遂げなくては!」

です。


中でも、政治家として初めて消費税増税10%を言い始めた谷垣総裁と、その氏とともに三党合意になんとかこぎつけた野田総理の、その執念たるや半端ないですし、その他では、額賀福志郎氏与謝野馨氏菅直人氏の名前がよく出ていました。

で、歴代の財務大臣を、wikiで調べてみると


上の赤文字議員、全員、財務大臣経験者やん




やはり、財務大臣になると取り込まれてしまうんでしょうか?




それと、よく安倍信者が「消費税増税は民主党の負の遺産」といいますが、決してそんなことはありません。


消費税増税は自民党が最初に言いだし、民主に政権交代した後も三党合意に向けて積極的でした。


民主党が上手く利用された感じですかね。


ただ、安倍氏の名前は、当時のこれらの騒動で出てきません。

となると、今度の10%増税阻止の目は少しはあるのかもしれませんが、谷垣氏が幹事長なのが・・・。

政治力学は、一庶民にはわからないですけどね。



消費税増税について考えたい人、政治の世界に興味にある人、ともにお薦めの本です!