わたしのものになってよ、と誰かに投げ掛ける度に
わたしの完璧な存在はすでに欠落しているのだと思い知らされる
同じ日にうまれた
同じ顔のわたしたち。
栗色の髪も、碧い瞳も、鈴のようね。とママにいわれた
双子って本当に分身なの。
たまに私たちは鏡遊びをした。
わたしが首を傾げると、向こうも傾げて。
大人たちの前で
『どっちがどっちだ?』
とからかってみたり
春も夏も秋も、冬も、
季節が変わってもずっと一緒よ。
思春期を向かえても
自我が芽生えても
わたしたちの存在定義が崩れることはなかった。
でもね 大人はみんないうのよ。
『あなたたちはいつまでも一緒にいられるわけではありません』
『ときは変わっていくのですよ』
どうして分かってくれないの?
わたしたちがお互い自分自身をみるよりも
相手が必要な こと。
そんなわがままなわたしたちに神様は罰を与えた。
姉をこの世からひきはなし、
哀れ妹は この現実に
一人残された。
悲しみはいつか消えた。
わたしは一人娘になった。
死者は思い出とともに記憶から 意識的だろうとそうでなかろうと、
飾ってあった写真は
いつしか 消えた。
大人になったわたしも
忘れてしまう
だけどたまに 鏡ごしに 『もうひとりの私』をみつけてドキリとする。
他人は他人で
誰かに心を寄せて自分のものにしたいけれど、どうにもならない。
そのとき 深い鈍痛が胸に響き、
『あなた』以外に完璧な存在がいないことを思い知る
喪失を思い知る
わたしの完璧な存在はすでに欠落しているのだと思い知らされる
同じ日にうまれた
同じ顔のわたしたち。
栗色の髪も、碧い瞳も、鈴のようね。とママにいわれた
双子って本当に分身なの。
たまに私たちは鏡遊びをした。
わたしが首を傾げると、向こうも傾げて。
大人たちの前で
『どっちがどっちだ?』
とからかってみたり
春も夏も秋も、冬も、
季節が変わってもずっと一緒よ。
思春期を向かえても
自我が芽生えても
わたしたちの存在定義が崩れることはなかった。
でもね 大人はみんないうのよ。
『あなたたちはいつまでも一緒にいられるわけではありません』
『ときは変わっていくのですよ』
どうして分かってくれないの?
わたしたちがお互い自分自身をみるよりも
相手が必要な こと。
そんなわがままなわたしたちに神様は罰を与えた。
姉をこの世からひきはなし、
哀れ妹は この現実に
一人残された。
悲しみはいつか消えた。
わたしは一人娘になった。
死者は思い出とともに記憶から 意識的だろうとそうでなかろうと、
飾ってあった写真は
いつしか 消えた。
大人になったわたしも
忘れてしまう
だけどたまに 鏡ごしに 『もうひとりの私』をみつけてドキリとする。
他人は他人で
誰かに心を寄せて自分のものにしたいけれど、どうにもならない。
そのとき 深い鈍痛が胸に響き、
『あなた』以外に完璧な存在がいないことを思い知る
喪失を思い知る
