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重い重い扉


厚い 厚い扉


それをとりまく白い雪
寒すぎる空気が


吹雪の軌跡を白く

何層にも描く


開けられない


開けることができないのか しないのか

わからない


ただ ひたすらに

命を奪うほどの氷の世界


白い美しさとはうらはらに


たちまち 冷え


悪魔が感覚もないまま

体の一部を落としてしまう



わたしではない



わたしの意思とは関係なく


隔ててしまうのだ



「氷の世界が」



わたしは 胸がつぶされ 死にそうになっている


だけど決して死なないのに


暖かい春の花を咲かせることもできるのに



いまはそれが遠い



私には冷たい氷の一輪しか あなたにあげられない


それは変わらぬ愛だか
(もし、わたしが春の花を咲かせる力を再び持ち 穏やかに咲く花をあなたに渡すように)


あなたに冷えた感覚を与えてしまったら


どうしようか


その一輪があなたの体温でとけて


扉が開くといい


だけどあなたが


一輪で 凍傷をおこしたらどうしよう


「大丈夫、なにがあっても、君を受け止める」

と身勝手にそう思ってくれたら、とは思えないから


扉を開けられないのではない


開けようとしないのではない



では なぜ?


冷たい氷は 残酷でもあるが


その白さ 寒さだから

美しい


そして心もある


春とは姉妹であるのだ


いつか だれかが


それを

分かればいい



そう思いたい