君に会えるかな

いつも
降り出したら あのバス停で雨宿りする君

傘もちなさいよ、と
ガラス越しに思ったっけ

雨がふれば 君が視界にいつも入った

ただ視界に入っていただけ 気にもとめない
だけどいつからか

わたしから君を視界に入れ出した。

単純なんだよ
笑っちゃうでしょ。

君がいつかのあの人だって気付いてからは

傘もちなさいよって思いは

持たないでって思いに変わった

だけどわたしは接客中。
だから君のとこへはいけない。
そうじゃなくてもいけないけど。

雨が降ればいい

ずっと雨だったらいい。
あ、ずっとじゃ 傘さしちゃうか。

じゃあ、たまに突然降って。

打率の悪い思いだね。
いつまで続くのかなあ
ずっと続いてほしい。
ワタシ、ほんとにお前は愛想がない

可愛げのない女だって店長にまでいわれた。
だけどさ、
笑っちゃうけど、
私だってこんな思い持つんだよ

あるとき彼がいていつものように私みてた。

雨が上がった

きょうもまたさよなら
また雨の日に…

そう思った日はものすごいスピードで終わった。
赤い傘が彼に近付く。中身がわからない。

その傘と中に入った彼が、私に近付く
正確には、わたしが働くコンビニに。

店の前で閉じた傘に 長い髪の女の子

彼は笑ってた
彼女は濡れた彼の髪を触ってた

心臓の音が体全身に響くって、こゆことなんだ

レジでガムをかう二人
なんか他にも買ってけよ、って思ってレジを打つ

すごく自分がみじめな感じ…なんでだろ
あたし彼の世界にも入ってなかったのに

恋にも入らない恋、
だった。

17歳のころのこと

もう、むかしのことだね。

だけど

たまに雨が降ると思い出す。