■印象に残った言葉

・“守備を含めたMFとしての総合力には自信があるけれど、武器がいまいち分かりづらい、ということは自覚している。だからこそ、レベルの高いチームのなかで生き残り、先発メンバーに名を連ねるためには、何か人と違うストロングポイントを示さなければならない。僕にとってのそれは、「組織に足りないものを補う」ことだ。”

・“最悪のケースを考えるというと、何だか悲観主義者のように思われてしまうかもしれないけれど、僕はそうは思わない。最悪を想定するのは、「失敗するかもしれない」と弱気になるためではなく、何が起きてもそれを受け止める覚悟があるという「決心を固める」作業でもあるからだ。”

・“「ラスト10メートルを『もうすぐゴール』と意識するのではなく、『マイゾーン』として、自分が最もカッコ良くゴールするための美学を追求しながら泳いで欲しい」”

・“道に迷ったときは、「どちらが難しいか」を考えると同時に、「どちらが得るものが多いか」も考えるようにしている。たいていの場合、「難しい道」と「得るものが多い道」は一致するが、そうではない場合もある。それは自分が今いる場所で、まだ何かをやり遂げたとは言えない場合だ。”

・“感謝する能力は意識次第でいくらでも伸ばせるし、それに感謝は自分のためでもある。もし自分が感謝の気持ちを忘れなければ、まわりがどんどん自分にポジティブなエネルギーをくれるはずだ。”

 

■感想

再読。前回読んだとき(6年前!)と比較して、ずいぶん気になるポイントが変わってるんじゃないかなあ、と思える。これといったずば抜けた特長がない平凡な人間が組織に貢献するために、自分でコントロールできることをコントロールし続け、組織に足りないものを補い続ける。そんな働き方を僕も志向し、実行していこう。

 

 

■印象に残った言葉

・“調査によると、暴飲暴食や夜更かしといった行為は、老化を進め、若さや活力を失う日を早めるという。”

・“よく眠れなかった日の翌日は、運動するモチベーションが下がったのだ。”

・“睡眠を完璧にしたいと思っているなら、禁酒する時間帯を決めて、寝る数時間前には確実にアルコールが身体から抜けるようにしよう。”

・“思考は凧で、呼吸は凧糸だとよく言われる。呼吸が向かう先に思考がついていくのだ。短く浅い呼吸は、ストレスや不安につながる。一方、深くリズミカルな呼吸は、リラックスとコントロールにつながる。”

・“午前中に瞑想をするとその日の睡眠の質が高まることがわかっている。”

 

■感想

ビジネスパーソンとしてのピークを長く保っておきたい、パフォーマンス高く仕事ができる日を1日でも多く確保したいというのが僕の当面の目標なわけだが、その上で睡眠の質を高めるのは大きなテーマと思ったので読む。結論として、やっぱ酒は飲まないに限るなと思った。酒を飲まない、しっかり走る、職場から出て日光を浴びる時間を意識的に取る、毒性のあるものを食べない、そして夜は心穏やかに眠る。そんな日々を可能な限り送り続けることでピークは長くできるな、と実感した。

 

さて、明日に備えてもう寝る準備をしよう。

 

 

■印象に残った言葉

・“「禍は口よりいで、病は口より入」とも指摘しています。つまり、口から出し入れするものには、たえず注意しなければならないということなのです。”

・“グルタミンが不足すると、免疫力が低下してしまうのです。グルタミンは、生魚(刺身)、生肉(タルタルステーキ)、生卵、発芽大麦等の、生のタンパク質に多く含有されています。”

 

■感想

そろそろこのブログやめようかな。本を読んだ後に書くのが(というかクソ遅いPC立ち上げるのが)億劫になって、だんだん読後から書くまでの時間が長くなってきてる。記録は他の方法でもできるしなあ。。

という全く感想にならない文章を書いてみる。

 

 

■印象に残った言葉

・“パン屋が、「パンを食べれば健康になるから税金でパンを無料にすべきだ」と主張するのなら、パンと健康との因果関係を科学的に証明し、納税者を説得する責任はパン屋にある。教育関係者は「知能の遺伝率はきわめて高い」という行動遺伝学の知見を無視し、説明責任を放棄したまま、「教育にもっと税を投入すればみんなが幸福になれる」と主張して巨額の公費を手にしている。「知識社会」とは、知能の高い人間が知能の低い人間を搾取する社会のことなのだ。”

・“話しているときに相手の目を見るひとは、知的な印象を与えるばかりか、実際に知能が高い。”

・“スポーツが得意でも、友だちグループのなかに自分よりずっと野球の上手い子がいれば、別の競技(サッカーやテニス)が好きになるだろう。たいして歌が上手くなくても、友だちにいつもほめられていれば、歌手を目指すようになるかもしれない。”

・“ハリスの集団社会化論では、子どもは友だちとの関係のなかで自分の性格(キャラ)を決めていく。どんな集団でも必ずリーダーや道化役がいるが、2人のリーダー(道化)が共存することはない。キャラがかぶれば、どちらかが譲るしかない。このようにして、まったく同じ遺伝子を持っていても、集団内でのキャラが異なればちがう性格が生まれ、異なる人生を歩むことになるのだ。”

・“ヒトは社会的な動物で、集団から排除されれば一人では生きていけないのだから、アイデンティティというのは集団(共同体)への帰属意識のことだ。〝わたし〟は「奴ら」に対する「俺たち」の一部で、「敵」を生み出すのはひとがひとであるための条件ともいえる。”

・“だが有名校に子どもを入れたとしても、そこでどのような友だち関係を選び、どのような役割を演じるかに親が介入することはできない。子どもは無意識のうちに、自分の遺伝的な特性を最大限に活かして目立とうとするだろうが、それは多分に偶然に左右されるのだ。もちろんこれは、「子育ては無意味だ」ということではない。人生とは、もともとそういうものなのだから。”

 

■感想

おそらく今年の話題書(に出版社がしたかった本)のひとつだろうから、ひとまず読んでおく。学術的なエビデンスをもとにしっかり説明してくれているので分かりやすい。人の人生を左右するのは遺伝子と社会関係の中での自分の立ち位置。自分の来し方を振り返り、決して他に劣ることのない遺伝子を授かったことと、比較的優良な社会関係を築いてその中で自身の特性を見出してこれたこれまでの人生にひとまず感謝。これからも、身近な関係性の中で自分の特長を伸ばして生きていくんだと思う。ここでいう「身近」の定義がどんどん広がっていくようにもっと大きくなろう。もっと成長しよう。

 

 

■印象に残った言葉

・“孤独と混乱の中にある生活困窮者や貧困者には、この「認知のズレ」が共通して存在する。ならば彼ら彼女らに必要なのは、いち早く生産の現場に戻そうとする就業支援ではなく、医療的ケアなのではないか。それも精神科領域ではなく、僕の受けているようなリハビリテーション医療なのではないか。”

・(脳梗塞を発症した理由として)“列挙するとこうなる。「背負い込み体質」「妥協下手」「マイルール狂」「ワーカホリック」そして「吝嗇」。そして最後に「善意の押し付け」。”

・“「人と物に頼りなさい」「家事は分担するものだけど、やらせるじゃなくてお願いする」「頼んだ家事の仕上がりには絶対文句を言わないのが基本ルール」「夫婦でお互いに譲れないものを出し合って、お互いにそれを許容する契約を結びなさい」”

・“「頼れる相手」や「頼るべき相手」と「頼りたい相手」とは、別物なのだ。”

・“私の場合は、「死なない方がおかしい病気」でしたが、そこで学んだのはくじけたら負けということ、どうにかなると思わなきゃ駄目ということ。なぜなら人間、死ぬときは死ぬ。死なない人間はいない。死因は病気じゃないかもしれない、もしかしたら明日交通事故で死ぬかもしれない。常に自分が死ぬということを考えて生きていかないといけないということです。”(著者の奥さんのあとがき的なものの中の一部)

 

■感想

41歳の若さで脳梗塞を患ったジャーナリストが、自身に起きた症状をつぶさに観察し、自らの言葉で脳梗塞の経験がない人にも可能な限り伝わるように表現することを目的に書いた本。彼が主に取材してきた貧困層の人達が持つ特徴と、脳に障害が発生したときの人間が持つ特徴の類似点に関する考察は興味深い。また、発病前の自身の性格・こだわりの強さに対する反省や、(ちょっと変わった)奥様との固い絆も感じられ、読み物としてもずいぶん面白かった。

上に書いた、奥様の文章が印象深い。どうにかなると思わないとダメ。人は死ぬときには死ぬ。その両極をいつも頭に置きながら、1日1日を大切に生きていきたい。

 

 

■印象に残った言葉

・“わたしは、なんら優れたところのない人間である。だから誰とも愛の関係を築くことができない。担保のない愛には踏み出せない。……これは典型的な劣等コンプレックスの発想です。自らの劣等感を、課題を解決しない言い訳に使っているのですから。”

・“「誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である」”

・“いつか別れる日がやってきたとき、「この人と出会い、この人とともに過ごした時間は、間違いじゃなかった」と納得できるよう、不断の努力を傾けるのです。”

・“未来が見えないこと、それは未来に無限の可能性があるということです。われわれは未来が見えないからこそ、運命の主人になれるのです。”

 

■感想

原因分析に終始するのではなく、どこまでも、あくまでも実践的に“これからどうするか”を考え続けるアドラーの心理学。理想論かもしれにないし、まだまだ深く理解する必要があるけど、日々、いま・ここ・わたしたちを大切にし、より高みを目指すための努力を続けることが大事なんだろうな。長くてもたった100年ぐらいの人生、他人に煩わされず、自分の信じる道をゆっくりでもいいから少しでも前に進んでいきたい。そうすれば、きっといい人生だったと死ぬときに満足できるだろうから。

 

 

■印象に残った言葉

・“長生きしたとしても、ほんのわずかな時間しか地球上で生活ができないんだから、自分たちの思惑だとか都合を主張して、いちいちジタバタすることないんじゃないかな。それよりも楽しく人生を過ごして、死ぬときに「楽しかったです」「嬉しかったです」と言えるように努力していけばいいだけなんだからね。”

・“みんな自分の考えや好みに執着しすぎてしまって、一度自分がこうだと決めてしまったら、それを手放すことができないんだよ。”

・“贈り物に限らず、人を褒めるのでも、会社の給料でも、自分の能力を磨くことでも、「初めは小さく、あとから大きくしていく」という道理は、すべての物事に共通することなんだよ。”

・“一度、自分で「いりません」と決めたら、やっぱり欲しいとか、もう一度やりたいとかあれこれ考えないで、キッパリやめてしまうのが一番いいんじゃないかと思うよ。そんな確固たる決断力を培うためには、どんなことでもいいから、決めたことを同じ時間帯にするのがいいんだ。”

・“執着が強い人は、もとを正せば、普段から自分で物事を考えて、分析する力がないということ。”

・“むずかしい問題だなと思ったら、自分の力でできそうな部分を見つけて、そこからどんどん崩していけば、ゴールにたどり着けるんだ。”

・“これから大きなものをやろうと思ったときには、本当に些細なことから、根性を持ってこなしていかなかったらできないんだよ。だから、たとえ毎日の食事が一日一個のカップラーメンでも、三回に分けて食べるだけの根性を持っていれば、必ず成功する道に入っていくことができるんじゃないのかな。”

・“本来、拝むというのは、助けてくださいとお願いするのではなく、これからも元気で、気持ちが砕けないように一生懸命頑張りますと誓いを立て、自分の意志を強くする行為なんだよ。”

・“いま、自分が生きている世界のみんなが幸せになってくれればいいな、というような物の考え方で日々の生活を送っていけば、案外と余計な執着もなくなるから、スムーズにいけるんだよ。”

・“「人が認めようが、認めまいが、そんなことはどうでもいい。私はこういう生き方で生涯を終えたい」と決めて、自分がやりたいことをやって楽しめれば、人が有名になろうと、お金持ちになろうと構わなくなるし、妬みや嫉みの気持ちを持たずに済むんじゃないかな。”

・“自分の中で悪いほうに考えが傾いてしまっても、慌てることはないんだよ。自分で良いほうの重りを増やして、心を安定させればいいんだからね。”

・“「この線で行くんだ」と大局的に定めた目的や目標は、どんなことがあっても揺らぐことはないからね。ただ、目標目指してひたすらコツコツ進んでいけばいいんだから。”

・“サーッと流せない人は、なんでも自分以外のものを認めないようなところがあるんだよ。”

・“自分の生き方に自信があれば、相手の指摘を冷静に受け止める余裕があるし、相手が正しいことを言っていると思えば、間違いを正そうとしてくれたことに感謝もできる。”

・“いつも心に幅を持たせて、当たり前とされていることを人生にあてはめて考えてみるといいんだ。”

・“普段から嫌なことにもいいことにもこだわらないよう、無頓着を心がけるようにするといいよ。”

・“命だけでなく、空気やお金、成功など、すべてのものを仏様から預かっているんだと思っていれば、失うものは何もないということがわかるし、いろんなことに一喜一憂せずに、淡々と自分の道を進んでいくことができるんじゃないかと思うよ。”

 

■感想

けっこう前にサッカーの遠藤保仁選手がテレビ番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で読んでて話題になった本を今さらながら読む。タイトルとは裏腹にがんばらなきゃダメだよな、と感じさせてもらえた。自分が信じる道を誰に引け目を感じることなく、自分の足で歩く。もちろん、それが世界の調和を乱すようならそれは正しい道ではないことを頭に入れておきながら。自分の考えに固執してしまわないよう、常にやわらかい心を持っておきたい。

 

 

 

■印象に残った言葉
・“「うん。要領が悪くなった」 それがいいことなのか悪いことなのか、多田には判断がつかなかった。もし行天の言うとおりだとして、じゃあ俺はいつから要領が悪くなったんだろう。変わらずにいれば、傷つけたり失ったりすることもせずにすんだのだろうか。”
・“「だけど、まだだれかを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている」”
・“「はるのおかげで、私たちははじめて知ることができました。愛情というのは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだと」”
・“ああ、この男はとうに選んでいたのだ、と多田は思った。すべてを受け止めることを、選択していたのだ。”
・“失ったものが完全に戻ってくることはなく、得たと思った瞬間には記憶になってしまうのだとしても。”

 

■感想
好きな作家はたくさんいるけど、三浦しをんさんもその中の1人に、しかも上位に入るなということで代表作のひとつであるこちらを読む。人生は自分の意思で選択できる。大切なのは、何が与えられているかではなく与えられているものをどう扱うか。人並みの能力も、平和に過ごすことができる時間も、愛すべき人たちも、僕はたくさん与えられているんだから、人と生まれたこの環境を愛する幸せな人生を自ら選択して生きていきたい。

 

 

■印象に残った言葉

・“とにかく、力の浪費もここまで 来ると、見事なものだと思いました。このひとたちが、一等をとったって二等をとったって、世間はそれにほとんど興味を感じないのに、それでも生命懸けで、ラストヘビーなんかやっているのです。別に、この駅伝競走に依って、所謂文化国家を建設しようという理想を持っているわけでもないでしょうし、また、理想も何も無いのに、それでもおていさいから、そんな理想を口にして走って、以て世間の人たちにほめられようなどとも思っていないでしょう。また、将来大マラソン家になろうという野心も無く、どうせ田舎の駈けっくらで、タイムも何も問題にならん事は、よく知っているでしょうし、家へ帰っても、その家族の者たちに手柄話などする気もなく、かえって父さんに叱られはせぬかと心配して、けれどもそれでも走りたいのです。いのちがけで、やってみたいのです。誰にほめられなくてもいいんです。ただ、走ってみたいのです。無報酬の行為です。幼児の危い木登りには、まだ柿の実を取って食おうという慾がありましたが、このいのちがけのマラソンには、それさえありません。ほとんど虚無の情熱だと思いました。”(『トカトントン』)

・“真の思想は、叡智よりも勇気を必要とするものです。マタイ十章、二八、「身を殺して霊魂(たましい)をころし得ぬ者どもを懼るな、身と霊魂とをゲヘナにて滅ぼし得る者をおそれよ。」”(『トカトントン』)

・“『葉』の全文”

・“「もう手のほうは、なおっちゃった。」

私は、なんども陽の光に両手をかざして、眺めました。

「うれしいか?」

そう言われて私は、恥ずかしく思いました。”(『皮膚と心』)

 

■感想

夜を乗り越える』を読んで太宰治に興味を持ったので読んでみる。大好きな西加奈子さんを含む僕と同年代の作家7人がそれぞれ1篇ずつを選び、ほんの少しだけの説明を添えたオリジナルな短編集。

『葉』は何が何だか分からない。村上春樹の作品以上に何が何だか分からない。でも、ものすごいものだということは感じ取れた。あんな文章、普通じゃ書けない。

好きなのは『親友交歓』とか『トカトントン』とか分かりやすい話。

まだまだ他の作品も読んでみたいし、一度読んだものでも繰り返し読んで理解を深めていきたい。そう思わせてくれる天才がずっとそこにいたのに、これまで全く気付けてなかった。これから少しずつ読んでいこう。

 

 

■印象に残った言葉

・“文章を書くこと、小説を書くこと、ジャンルを飛び越えてやりたいことをやるのは、すべて芸人の時間以外でやるようにしています。芸人のコップにいつも水が満タンに入った上で、もうひとつのコップで他のことをやるようにしています。ひとつのコップで芸人をやり小説を書いたわけではありません。”

・“徳永と神谷には逃げてほしくありませんでした。どちらも言い訳に聞こえるんです。両方やったらいいやんと思うんです。”

・“ただ、これはまだ幸福な環境下での不満です。サッカーの試合中に相手選手から受ける正当なタックルに対する怒りや、監督に叱責された時の微妙な感覚に似ています。より自分のプレーの質を向上させるための怒りや感覚なんです。”

・“僕は新時代の先頭ではなく、残念ながら前時代の最後方なのかもしれません。”

・“太宰は優しいからこそ想像力を持てた。この立場の人間はどう考えるのか。自己批判的な目線も持っています。いろいろな立場に立ってものを考えることができて、それが作品になっているように思います。”

・“いや、あなたの世界が完成形であって、そこからはみ出したものは全部許せないというそのスタンスってなんだろうと思うんです。あなたも僕も途上だし、未完成の人間でしょう。それをなぜ「共感できない」というキラーワードで決めつけてしまうのか。「共感できない」という言葉でその作品を規定しない方がいいと思うんです。むしろわからないことの方が、自分の幅を広げる可能性があります。”

・“本を読んでいればそこからスタートできる。これはかなり大きなことだと思います。”

・“自分が売れないとわかっているのならやめなければなりません。どれだけ謙遜してみても、みんな自分が売れると思ってやっています。”

・“百二十点出そうと思ったら自分だけじゃ無理です。自分と何かをぶつけたり、他のものに託す。僕は自然に託すのが最も力が強いんじゃないかと思っています。”

・“『告白』は多くの人に読まれるべき小説だと思います。ここに全部入っていると思いました。奇跡的な小説です。”

・“西さんの『サラバ!』も、中村さんの『教団X』も、平野さんの『空白を満たしなさい』も今現在の、この時代で生きる僕達の存在について真正面から書いてくれています。時代を呼吸しているから、同時代を生きる人間として読んでいておもしろいし、頼もしい。”

 

■感想

これほどまでに「印象に残った言葉」を数多く書き並べることになるとは読む前は想像だにしなかった。芥川賞も何かのラッキーで取れたものだろう、とタカをくくっていたが、決してそうではない。この人は本当に自分の目の前の小さな悩み事(本人にとっては一大事かもしれないが)に真剣に向き合い、それを解決するための示唆を読書から得、読書に支えられながら生き、成長し、考え続けてきた人だからこそ、受賞作『火花』を世に送り出すことができたんだなあ、と感じた。同時に読書の大いなる力と、まだまだ未完成な自分自身が持つ可能性を感じ取ることもできた。これからも本を読もう。そして成長し続けよう。