2023年関東大学四月祭当日7時30分秋葉原明神にて


俺(愛川)「おはようございます」

江藤「おはよう。ってか眠いよ」

上田「なにいってんだよ。現役の時はこれよりもっと早く起きて作業してたじゃないか」

江藤「あの時は泊ってたから」

上田「たしかに遠くの常任委員は泊って作業して寝てたな懐かしい」

俺「さてこの前の最後通告の結果を皆さんでみましょうか」

俺はスマホを開いてブラウザソフトを起動した。そしてとあるブログを開いたそれは東京の住民が管理人の「私は今日まで迷惑かけてきました」だ。

俺「表示されましたね」

上田「うん表示された」

江藤「過去の関東大学四月祭と秋の渋谷祭の観覧記は?」

俺「普通に表示されていますねー」

上田「ってことは?」

江藤「交渉決裂ってことですかね」

俺「ですね」

江藤「しかしこれでダメならしかたない」

俺「こちらとしても2回警告してこれならしかたないですね」

江藤「3人に聞きたいがいいよね?」

3人「仕方ないですね」

そうすると江藤は絵馬を奉納した。その絵馬には東京の住民の写真が張ってあった。そしてそこにはこう書いてあった

 

「いつも痛絵馬の無断転載ありがとうございます。今度お見掛けしたら直接お声をかけさせていただきますのでよろしくおねがいします」

 


そして俺はLINEを起動した。関東大学四月祭の現役の警備局長へ写真とともにメッセージを送った。それはこんな内容だった。

警備局長おつかれさまです。元警備局の愛川ですっていってもわからないか。
あの先輩から聞いていると思うけど以前にも伝えておいた例の件だけどブログの作者の写真を手に入れたので教えるね。
この方が来たら対処してください。あとこの写真を委員長にも送ってください。
開幕まであと30分たのしみにしてます。


俺「よしおくったよ」

上田「仕方ないよね」

俺「2回も警告を無視したのでこれは仕方ないでしょう」

江藤「3人に改めて確認だが管理人の東京の住民氏には2回写真を消すタイミングがあった。しかしその2回の警告も彼は無視した。それを選択したのは彼だ。残念ながら彼は一生この関東大学四月祭会場へは入れないだろう。ということは自動的に秋の渋谷祭にもはいれないことになる。そして協力校の茗荷谷女子大学や関東工業大学や関東藝術大学にも写真が出回る。ということは高田馬場大学や田町義塾大学等にもその写真は送信されるわけで。彼はもう終わりんだよ。全部の大学アウトだよ

俺「しかしそれは仕方ないことだ。なぜなら彼が【選択】したことなんだから。写真を消さないという【選択】をしただけのことなんだから」

おれがそういうと3人はしばらく沈黙した。

上田「さてあとはこれをポストに投函と」

上田は2つの封筒を取り出した。そこには会社と実家がある鹿児島の住所が書いてあった。

上田「画像消すにはこれやるしかないし仕方ない。さていれますか」

とポストに投函しようとした瞬間それをふさぐ手が。

伊藤「気持ちはわかりますがもうちょっと待ちませんか?」

上田「そうか?ここまで警告あたえても画像消さないんなら職場と親に説得してもらうしかないんじゃないの?」

伊藤「たしかにその通りですがいくらなんでもここまでやらなくてもいいかと。それに今日これから四月祭にくるかもしれないしそこで説得するのは?」

俺「それだけはない。あれだけ2回も警告したのに写真消さないんだから。話が通じる相手じゃないだろうね」

江藤「うちにはこなくても関東大にこなくても関東藝術大学や関東工業大学で同じことをするかも。やはり職場と実家に送るべきでは」

俺「残念だけど写真消さないのは悪質だし告発はやむを得ない」

伊藤「ならこういうのはどう?3月末まで待たない?もしその時点で写真を消さずに引っ越さないでこの東京にいたらそこで初めてその封筒を投函する。これでよいのでは?」

俺「伊藤ちゃんにいわれちゃ仕方ない。そうしましょ」

すると上田はその封筒をしまった。

江藤「ってかこの話はここで終わり。久々に制限なしで開催の四月祭目いっぱい楽しみましょ。ってか初めてじゃん俺たち四月祭楽しむの」

上田「ですよね四月祭にいい記憶ない」

俺「そうですか?俺的には奴を特定したよい記憶しかないけど」

江藤「徹夜とかトラブルの悪い記憶ばかり」

伊藤「取材対応で疲れた記憶しか」

俺「まいいでしょうもう俺たちはお客さん。警備もパンフレットも配る必要ない。本日はその立場で四月祭たのしんでいきましょうよ。あそうそうくれぐれも奴を見つけたら現役に通報で」

3人「オッケー」

江藤「改めていっておくが18時ちょいすぎに正門前集合な。ではじめてのOBOG会やるぞー」

四月祭初日終了後は四月祭OBOGが集まり飲み会をするのが恒例になっているのだ。しかしとある疫病のため数年ぶり久々の開催だ。




2023年関東大学四月祭当日18時15分関東大学青門にて

俺「先輩お疲れ様です」

上田「おせーよ」

江藤「みんな集まったので行きましょ」

俺「伊藤ちゃんいないけど」

江藤「幹事なので先にいってるってさ」

俺「あそうなの」

江藤「それじゃ行きましょ」


3人は居酒屋へ向かった。


2023年関東大学四月祭当日18時30分居酒屋にて

伊藤「みなさん久々というか何年ぶり?まあ世間はあんな感じで疫病に襲われてしまいましたがねこうして数年ぶりに?というか初めて集まれて本当に良かったと思います。現役のみなさんも初の制限なしの四月祭で忙しく動き回っているのを見ると私も家に帰り現役時代の桜色のジャンバーをもってきて取材対応したくなりました。しかしそこは現役たちに任せましょう。なぜなら私たちには18時以降に真の仕事があるからです。それはなにかわかりますか?この飲み会です。それではみなさんグラスをかかげて。カンパーイ!」

みんな「カンパーイ」

江藤「なんだあいつ?あんなに話せたっけ?」

上田「わからん。取材対応ばっかりしていたので本当に話せるようになったよなー。昔はおとなしかったのにな」

乾杯の挨拶があり俺はずっと委員長のグラスを見ていた。そしてそのグラスが空になった瞬間に委員長に真っ先に駆け寄った。

俺「委員長様グラスがあいているじゃないですか」

俺はそういうと委員長に瓶ビールを注いだ。委員長といっても同じ学年だ。。実はずっとこころのなかでわだかまりがあった相手だ。なぜなら自分が委員長選挙で負けた相手だからだ。しかし俺はそこでこういった。

俺「委員長ねいまだからいうけど俺は委員長にはなれなかったけどでもそれでよかったと思うんだ。あのブログの管理人を特定したアイデアは俺がだしたものだし特定にも成功した。俺は自分で自分のことを優秀だと思っていたんだよね。もし俺が委員長だったらあのブログの管理人を取り押さえていた。しかし委員長がそれをする瞬間に『お客さんの前で暴力は良くないので許さない』って止めてくれたおかげでそれをしなかったわけで。そのおかげで向こうの住所も職場もわかった。まそれはやりすぎとして結果的にお客さんお前で暴力をつかわなかった。そしてその人物を学園祭会場から入場禁止にできた。会場においてでではなく会場に入れる前に排除する。これが最も良い方法ですよ。さすが委員長ですね」

 

そういうと委員長はにっこりとほほ笑んでこういった。

 

伊藤「なによあんた『委員長』なんて呼ばずにいつも伊藤ちゃんって呼んでたくせにかしこまって。まもうそのことは解決積み。今夜は数年ぶりのみんなとの再会思いっきり飲みましょう。そして明日の四月祭二日目も楽しみましょ」

 

その言葉を受け取ると俺は他の先輩の席へ移動した。

 

そう俺の代の関東大学四月祭常任委員長は伊藤ちゃんだったのです。

 

 

おしまい。

 

 

 

写真はイメージ図です。