◇監督:戸田彬弘 脚本:上村奈帆 戸田彬弘 原作:戯曲「川辺市子のために」(戸田彬弘) 制作会社:basilチーズfilm(協力)配給:ハピネットファントム・スタジオ 2023年12月8日
◇出演者:杉咲花、若葉竜也、森永悠希、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり



◇Story:
大阪に暮らす地味な青年長谷川義則(森永悠希)は同棲していた川辺市子(杉咲花)にプロポーズをするが、その翌日市子は長谷川の前から姿を消してしまう。長谷川は警察にも捜索願いを出しつつ、自らも残されたわずかな手がかりから市子を懸命に探していく。長谷川は刑事(宇野祥平)から、そもそも川辺市子という人間は存在せず、川辺家の家族はある殺人事件に関わりを持っているのではと、ほのめかされる。その後長谷川は市子の消息をたどる中で、彼女の壮絶な生い立ちに直面していく。

◇感想:
女性は離婚後300日までに出産した場合、その子は戸籍上前夫の子となる民法上の規定のため出生届を出さず無戸籍となってしまう問題、これが物語の根底にある。(今年改定されたようです)
まあそれはさておき、杉咲花の芝居が素晴らしいです。杉咲花は朝ドラ「おちょやん」でモデルとなった浪花千恵子のこれも壮絶な半生を見事に演じていて、本当に好きな役者さんの一人です。

印象に残ったシーンは、市子がプロポーズをされた時の表情、うれしいけど、これで愛する人と別れなければならないと、心に決めた瞬間の泣き笑い。日本アカデミー賞の優秀主演女優賞となったのも、納得。

※アマプラで鑑賞