2018年に黒田東彦日銀総裁の任期を迎えます。
一部では「黒田再任!」という声も聞こえますが、日銀審査員の僕からすれば、より積極的な金融政策を実施でき、消費増税に否定的なマクロ経済政策をしっかりと理解した言動を取れる方への交代を希望します。

少し早いのですが、黒田さんの任期(2013年4月〜2017年11月、2018年1月15日時点の情報)と白川さんの任期(2008年4月〜2013年3月)とみなして、消費者物価指数(CPI)をどのレンジに収めたか、で見てみます。

A) 0%を超え2%以下 ( 0 <, ≦ 2 )
B) -2%以上、0%以下 ( -2 〜 0 )
C) 他(上述以外)

日銀が物価目標の対象にしているコア、食料とエネルギーを除くコアコアで比較しました。
なお、2014年4月〜2015年3月は消費税率引上げによる影響をCPIを日銀推計に基づいて調整してあります。
推計値は以下の通りで、例えば、2014年4月のコアCPIが3.2%であれば、1.7%を引いた1.5%をその年月の値として採用しております。


白川さんが-2%〜0%のレンジに見事に制御していますね。
黒田さんはマイナス金利以降パッとしないせいか、不合格の範囲にCPIが落ち込んだ割合が2015年6月時点よりも増えています。


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表をグラフにしたのがこちらです。
デフレ維持では白川さんに軍配が上がりますね。
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黒田さんは、消費増税後押し発言などZ臭さが抜けていない印象を持っています。
とあるエコノミストは「黒田に出口無し!」(任期中に出口政策を行うまでCPIを上昇させることはできない、という主旨)と仰っていました。

どうやら、その通りになりそうです。
デフレ脱却という観点からは、黒田さんの方がはるかにマシですが、次の日銀総裁には金融緩和マシマシでお願いしたいものです。


※日銀推計によるCPIの調整幅

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