《アベノミクスを取り戻せ! 経済の常識がわからぬプロが多すぎる》(田中秀臣,2016.08.08)

田中秀臣氏の記事。リフレーション政策の基礎から、アベノミクス再起動、直近の黒田岩田正副総裁発言まで。
劣悪な記事や情報を中和する解毒剤としても、ご一読下さると嬉しいです。


対してこちらは残念な感じの記事。

《日銀の追加緩和どうみる(下)国債直接引き受けは無謀》(齊藤誠氏,日本経済新聞,2016.08.08)

"ヘリマネには、先の大戦がそうだったように、そうした節度を私たちから奪い去り、無謀な「戦争」に駆り立てる危険性がある"

ヘリコプターマネタリーが日銀による国債直接引受との定義のようですが、平成28年度も日銀乗換として8兆円直接引受しています。
日銀乗換は過去最高時は23兆円程度の実績があるそうですが、ハイパーインフレにも戦争にもなっていません。

"暴力的"などの言葉が記事内で使われており、某ミズホさんを想起しました。

政府・日銀が協調して財政金融政策のポリシーミックスで、デフレ脱却、GDP600兆円を目指すべきときに、ヘリコプターマネーという用語を使ったこの手の記事が、ブレーキをかけないと良いなと思います。

国債の利回りが低いので(現在はマイナス)、国債増発(財投債は発行するようですね)と国債買入を伴う金融緩和で、出来るだけ早期に物価安定目標とGDP600兆円を達成して欲しいものです。