なんと、安倍総理が帯に!
藤井聡氏の新著です。
反緊縮財政という点で首肯できる箇所もあります。

藤井聡氏( Fujii ) + 財政政策( Fiscal Policy ) = 2F

という感じで、財政政策(とりわけ公共事業)推しです。

『国民所得を80万円増やす経済政策──アベノミクスに対する5つの提案 (犀の教室) 』
(藤井聡,2016.06.24)

目次
序 章 「600兆円経済」は難しくない 
第1章 スティグリッツとクルーグマンが主張した「積極財政」
第2章 「デフレ」は社会心理現象でもある
第3章 「日本破綻論」という完全なる虚構
第4章 「プライマリー・バランス目標」が財政を悪化させている
第5章 「出口戦略」と「ワイズ・スペンディング」
第6章 「公共事業不要論」というデフレの鬼っ子
終 章 アベノミクスを成功させる「5つの提案」


自民党の2016参院選時に公開された資料には
"ゼロ金利を活用し、「超低金利活用型財政投融資」を早急に具体化します。その際、今後5年間で官民あわせて30兆円を目途に、十分な政策効果が早期に実現するような事業規模を確保します。"

とありました。

直近の報道でも、財政政策(とりわけ公共事業など)の文字が散見されます。

『安倍首相、経済対策指示 インフラ整備など柱』(日本経済新聞,2016.07)


財政支出が話題になる点は歓迎です。

しかしながら、低迷する家計消費への対策として、家計の懐を暖める政策という質的な面と、GDPギャップ8兆円程度に対して真水ではなく事業規模で10兆円程度とされる量の面で不安を感じます。

自民党の友党、公明党の2016参院選向け資料には、

"中長期的に、実質GDP成長率2%程度、名目GDP 成長率3%程度を上回る経済成長の実現をめざします
… 「成長と分配」の好循環の実現に向けて、特に、停滞する消費マインドを転換するため、プレミアム付商品券・旅行券等の発行、全国規模のセールスイベントの実施など"

とありました。

昔の政策というか、なんというか。

より良い政策提案が出来る政策プロモーターが登場することを期待したいと思います。