報道によると、消費税率を10%に上げる時に(法改正がない限り2017年4月1日)、軽減税率を適用することが与党内で決まったらしい。
ほとんどの経済学者や財界、財務省が反対していた軽減税率が導入されることで、
「財務省が負けた」
「財務省に逆らえない訳ではなく、官邸や公明党が勝利した」
「何でも財務省の言いなりになる訳ではない」
という声が聞こえてきそうだ。
毎日新聞の記事を見てみよう。
《政治裁定 | 軽減税率/上(その2止) 財務省、重ねた誤算 - 毎日新聞》
"軽減税率に必要な財源は1兆円規模に上ることが決まり、財務省内には敗北感が漂う。国の借金が1000兆円を超え、先進国で最悪の財政状況に直面する財務省にとって、軽減税率の対象が広がり税収が大きく減って、財政が一段と悪化することは「敗北」にほかならない"
えー、あの財務省が敗北?!
"「また負けるのか」。今月に入り、軽減税率を巡る与党協議がヤマ場を迎える中、財務省幹部は繰り返し不安を漏らしていた。
経済成長を最重視する安倍晋三政権に対し、財務省は分が悪い。安倍政権は12年末の発足以降、財務省の抵抗を押し切り、企業支援のために復興特別法人税の前倒し廃止を決定。昨年11月には消費税率10%への引き上げも1年半、延期した。財務省は二つの敗北を甘んじて受けいれた。"
財務省は二つも敗北していたんですね。
対立する利害関係にある日本国民はどうでしょうか?
第一の敗北:緊縮策(財政金融)により約20年間名目GDPゼロ成長
第二の敗北:大震災で大変な時に復興増税
第三の敗北:消費税率8%への引き上げ
金融当局と財政当局に負けっぱなしですね。
"軽減税率の導入で食料品の税率が現在の8%に抑えられれば、この金額が目減りする。「税率10%」を前提にしてきた財務省にとって、軽減税率の適用は税率の据え置きではなく「減税」(幹部)だ"
さ、さすが財務省患部(汗)。消費税率20%台でも良いとお考えなのであれば、10%というのは甘やかし以外のなにものでもないのでしょうね。
「善意で増税多数派工作する団体となかまたち」を「増税しま省」として、国民との勝敗ラインをイメージ図にしてみました。
青が濃いほど国民の勝ち、赤が濃いほど増税しま省の勝ち、です。
たとえ、軽減税率が導入されたとしても、消費税率が10%に引き上げられてしまえば、国民の敗北(経済厚生の悪化)と言えるでしょう。
「増税しま省」は、国民の批判の声を恐れて、負けたフリをしているのではないでしょうか?
けんごんさんの見事なアート
みなさんは、どのようにお考えでしょうか。