自作小説ブログ・鼻クソの部屋 「癒着式決戦兵器TENGA」 -3ページ目

自作小説ブログ・鼻クソの部屋 「癒着式決戦兵器TENGA」

管理人が自作小説をうpします。~WARNING~変態紳士的な内容が含まれるため閲覧注意。

関東某所。とある国家研究所にて。
ここは普段、とある目的のために公に秘密利に研究が行われている……はずなのだが、今日はやけに慌ただしかった。
「おい、例のアレはまだ見つからんのか!?」
「尽力をつくしているのですが……!」
どうやら何かを探しているようだ。しかもかなり重要なものらしい。何人もの研究員がモニターに向かいキーボードを叩いたり、電話でいそいそと何かを話している。
歳は30前後だろうか。細身で背が高く、口調からして地位の高い役職らしい男が呟いた。
「クソッタレ!あのドジ所長のおかげで……」
「副所長!見つかりました!!」
次の瞬間、そのため息を部下らしき研究員の声が断ち切った。
「何!?どこだ!?」
「都内の緑ヶ丘という街です!!」
「よし、今すぐ向かうぞ!」
こうして男は部下らしき研究員を何人か引き連れて研究所を飛び出したのであった。


俺はいつもより少し湿ったコンクリートの上をいつもどおり、単調な足音のリズムを切らすことなく歩いていく。肌には若干の蒸し暑さを感じる。昨日まで連日雨ばかりでそろそろ天の雷樣に文句を言ってやろうと思っていたんだが、今日は一風変わって太陽が青いキャンバスにひょっこり顔を出していたので用事が一つ減った。もちろん、雷樣なんてモンがこの世界に存在するわけがなく、原因は梅雨という自然現象である。
そんなどうでもいいことを考えながら歩いていると、周りにはいつしか俺と同じ格好をした若者が同じ方向に向かって歩いている。なぜならここはその先にある緑ヶ丘高校の通学路であり、俺はその生徒だからだ。
「そろそろ取り掛かるか……」
そう呟くと、俺は周囲を見渡す。斜め前方に集団で歩いている女子の一人に目をつけた。別に知り合いではない。ただ丁度良かったからだ。そんでもって話しかける訳でもない。ただオカズになってもらうだけだ。一応、いただきます。と呟いて瞳を閉じた。
目蓋の裏でその少女が歩いていた。だが、周りにいた友人はいなく、景色も先ほどと一転して薄暗い。この世界には俺と彼女しかいない。そして俺はこの世界では全能、そう、神だった。故に何をしても許されるのだ。俺は少女に手をのばす。首筋に指が触れた瞬間、少女の体が少し跳ねた。次に首に抱きついて顔を近づける。少女は震えていた。だが構わずに右手を徐々に下へと這わせていく。そして柔らかい部分に到達した。シャツのボタンを外し直に触れる。少女の息が漏れた。まだ震えている少女の首筋に口をつける。
「怖がらなくても大丈夫だよ。」
耳もとに囁く。少女は少し戸惑ったような顔をみせたが、
「優しくしてくださいね……」
と、俯きながら言うと、体を俺に預けた。彼女は俺のものになった。そして彼女の唇に口づけをしようとした…………次の瞬間、何かが俺の口の中にブチ込まれた。
「何、朝から妄想に浸ってんですかァ?」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
という声と共に俺の妄想世界は無惨にも破壊される。慌てて目を開けると俺の口には少女の唇ではなくてバナナが皮ごとブチ込まれていた。バナナを皮ごと口に入れるなんて、バナナ愛好家として許せん!!そしてそんな乱暴なことをするヤツは俺の知る限り一人だ。
「何すんだよ、月乃!バナナに謝れ!!」
「ハァ?バナナに謝れ?何で果物に謝んなきゃなんないのよ?陽一、アンタバナナ食いすぎて脳ミソもバナナみたいになってんじゃないの?」
脳ミソがバナナだとか科学的にあり得ないことを言い放った目の前のロングヘアーの少女は俺の幼なじみであり天敵、秋庭 月乃(あきば つきの)だ。見た目はわりと可愛かったりするのだが、何故か他の人と違って幼なじみの俺にだけはキツく当たるのだ。幼なじみ+ツンデレとは何というミスマイッチング!!ある意味、残念な女なのである。それと陽一ってのは俺、川上 陽一(かわかみ よういち)の名前だ。
「アンタ、また妄想に耽ってたでしょ」
何故俺の日課を!?こいつ、俺の思考が読めるというのか!?
「顔がにやけてたわよ。あまりにも気持ち悪くて我慢ならなかったから注意しようと思ってね。まったく、こんなのが幼なじみなんて」
まったく、妄想していただけで酷い言い様である。通学中の女子校生を見て妄想に耽るのは男子校生の特権だと言うのに。
「そこまで言うことねぇだろ。それ以上言うとお前をオカズにするッ!」
「な、お、オカズ!?」
何故か月乃は急に顔を赤らめた。とにかく効果は抜群だな。
「ば、バカ!!な、何言ってんのよっ!!気持ち悪いこと言わないでよねっ!!……でもそんなに言うなら(ボソボソ」
最後の方に何かボソボソ言ってたようだが、よく聞こえなかった。まぁいっか。
「月乃、いつまで突っ立ってんだ?早く行かねぇと遅れるぞ」
俺はそう言うと歩きだした。
「ちょ、ちょっと先に行かないでよ!バカ!」
月乃はしばらくボソボソ言ってたが、声を掛けると我に返ったように歩きだした。
いつも通りの日常。
だが、この平穏な日常がこの日をもって終了するなど、この時の俺は1ミリだに予想しなかった。
shopliftingーguitarのブログ-120406_011013_ed_ed_ed.jpg