楽しみにしていた展覧会へ行ってきました♪
■甲斐荘楠音の全貌
in 京都国立近代美術館 2/11〜4/9まで
京都国立近代美術館は楠音の作品を
たくさん所蔵して研究されています。
楠音が描く、魅せられる美人画を
余すことなく展示の序盤から拝めました🙏
《個人的必見作品》
• 「露の乾ぬ間」三味線に纏わりつく美しい女
• 「毛抜」女装の男性のふとした色気にドキドキ
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そして京都国立近代美術館所蔵の
「あやしい絵」展でも人気の「横櫛」。
切られて傷だらけの女性の怨念が
滲み出ている怖い絵なのですが…
広島県立美術館所蔵の「横櫛」がもう1作あり
アクの抜けた美人画でギャップに驚きます!
今回は2作並んで鑑賞できるので必見です✴︎
(※並んで鑑賞できるのは前期までの展示だそうです。)
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個人所蔵の貴重な作品も展示されています。
おしろいの厚みや禿げ方が、
実際に自身で塗ったことがないと分からない
表現をされています。(陰影とか)
女は化粧で化けるものなので、
妖怪のような厚塗りの太夫は、
女性の怖い内面性を現しているようです。
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そして舞台や踊りが好きなだけあって、
絵の中で動きだしそうな「舞ふ」女性。
白のボヤけた縁取りが存在を浮遊させ、
ぼかしが人の動きを演出しているみたい✴︎
個人的には⇧図録左「幻覚(踊る女)」
に魅せられました❤︎
白でなく赤や金の火の粉のようなぼかしが、
女性を炎舞させているように見せています。
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今回の展覧会は写真撮影NGなので、
私の拙い文章だけで伝わりにくいですが…
楠音は美人画の絵師ではないと感じました!
なぜなら沢山の裸婦像や裸体のスケッチは
肉感的で乱れとエロスがほとばしってます!
(春画も描いていたらしいです。)
楠音はセクシャルマイノリティらしいですが
男性目線?のエロティックさがあるんです。
現在メトロポリタン美術館が所蔵する
この作品「春」は楠音エロスの
謎解きをしているような作品です。
艶かしいポージングに、
相反するような可愛らしい色味と柄の着物を
緻密に描き込んでいます。
そして写真の様にリアルな色気の女性の顔が
コラージュを貼るように描かれています。
楠音は沢山の写真などをスクラップして、
コラージュしていました。(展示有)
人をどう見せたら魅了させられるか、
客観的にエロスを生んだのやもしれません。
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そして展覧会タイトルが本名の【荘】を使い
【全貌】と謳っているのは、
絵画だけでなく映画の時代考証でも活躍した
楠音の表現人生を展示しているからだそう!
北大路欣也の父、市川右太衛門が演じる
「旗本退屈男」の着物も楠音が関わってます。
日本画のように美しく、
フィルムにも映えるユニークな柄の着物が
ずらーっと沢山展示されていて圧巻でした!
《個人的必見作品》
• 「旗本退屈男 謎の幽霊島 衣裳」金刺繍美
• 「丹下左膳 衣裳」墨文字かっこいい!
人を魅せる絵画表現を追求する中で、
動きのある演出ができる映画の世界に
足を踏み入れたのは必然ですね✴︎
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最後に…
《個人的必見作品》
• 未完成の作品「畜生塚」
20代から描き始め80代で完成させた、
「虹のかけ橋七人の太夫」(写真下)は
着物の描き込みは緻密で美しいのですが、
太夫のおしろいの塗りがもやもやしてます。
「畜生塚」(写真上)は全裸の21人の女性の
最期の肉と魂の重なり合い。
20代の楠音の白塗りの再現なくしては、
完成出来なかったのかもしれません。
美術館内のカフェド505です🍝
展覧会コラボパフェも美味しそうでしたよ❤︎





