試験の日はあっという間にきた


「えっ?Y大学受験するの?」

海斗はついに自分の大学の話をした
てか気づかなかった私も鈍い

「Y大学って晴菜もだよね?」

「うん。私も聞いたときはびっくりしたよ」


「まぁとりあえずいってくるわ」

「晴菜も葵もがんばってね」

「天気ありがとう♪行ってくる」

二人は大学に向かうバス乗り込んだ


「二人とも受かるといいね」

「うん」


私はなんか複雑だった
なんでいきなり晴菜と同じ大学に?

なんか一人だけどんどん
取り残されていく

海斗を変えてしまったのは私

もし海斗をあのままにしておけば
私のとなりにずっといてくれたのかな?

そんなことをずっと考えていた

「雨宮さんさ…」

「えっ!?はい!!」

「またボーとしてるよ?俺じゃ楽しくない?」

「そんなことないよ!」


そんなことはない
愛しの高城くんとここまで仲良くなれたんだから
でもこの時はなぜか海斗のことが
頭から離れなかった…

高城くんとお茶をして

晴菜から
試験が終わったとメールがきたので
迎えに行った


「お疲れ晴菜葵!」

「やることはやった。
ありがとうな」

こうして
私達の勉強会は終わり

またいつもの学校生活が始まる

海斗は私のところではなく
男子と女子の混合グループに
戻っていった




放課後の勉強会


「おい!!なんでお前までいんだよ」

「おかまいなく!!俺は雨宮さんに勉強教わりたいんだ」

「お前指定校推薦だろ。」

「勉強はいくらやったって無駄にならないから」

海斗と高城くんは
海斗が猿なら
高城くんは冷静な犬

仲が悪いというか
海斗が食ってかかっている


「センター試験は大丈夫だったんだから葵いけるかもよ」

「マジで!!雨宮に言われたら自信つくわ。」

海斗は勉強中はかなり素直
まーもとが頭悪いからね

高城くんはサッカーで
大学がもう決まっている
高城くんは海斗よりははるかに頭がいい

こんな感じの
勉強会が試験日まで続いた

帰りは三人のときや晴菜を入れた
四人のときもあった
三学期が始まり

放課後は毎日海斗に勉強を教えた

ときどき晴菜も一緒に勉強した

海斗は誰にもどこの大学を受験するのか教えてくれなかった

私の携帯がなった

高城くんからだ!!!!

私は一気に暑くなった

To高城くん

久し振りにメールしてみた♪
今部活終わったから一緒に帰らない?



あっ…そういえば
高城くんにメールするの
すっかり忘れてた

あんなに好きだったのに
いや 今も好きなんですが…

「ごめん。晴菜、葵。私用事できたから先帰るね」

「わかった。天気バイバイ」
「おー」


私は急いで門に向かった

「雨宮さん!」

「高城くんメールしなくてごめんね」

「いいんだよ♪俺も部活忙しくて」

「そうなんだ…」


私と高城くんは一緒に歩く
愛しの彼
天にも上る気持ち
でもなんでだろ
一緒にいても楽しくない
会話はずまない
緊張しちゃってなのかな?


「雨宮さん大丈夫?」

「大丈夫…!ごめんごめん話ちゃんと聞いてるよ」

「あはは♪雨宮さんて面白いね」

「はい?」

「そんなに慌てなくても♪」

「うん…」

「ねぇー雨宮さんてさ?葵海斗と付き合ってんの?」

「えっ?!!!!!」


意外な質問に思わず大きな声を出してしまった

「みんな言ってるよ。毎日放課後一緒に勉強してるから付き合ってるんじゃないかって。もともと仲いいしさ。」

「付き合ってないよ!ただあいつに勉強教えてほしいって言われたからそれだけだよ!!」

「へ~でも葵といるときの雨宮さんなんか毎日楽しそうだし。俺ヤキモチ妬いちゃう。」

その言葉にもびっくりした。
高城くんがヤキモチ!!
ヤバい…
幸せすぎる

でも…
海斗といると楽しそう?
確かに
海斗といると毎日笑顔
緊張することもない

今まで全然気にも止めなかった

「そうだ雨宮さん♪俺もその勉強会参加するよ!部活だってもう引退してるしさ。大学でも勉強遅れたくないし」

高城くん何を考えてるんだろ?

とりあえず私は
うなずいたのであった

冬休みもあと一日

冬休みみんな
受験勉強の合間をぬって遊んでいた

私はもう受験勉強もないので
毎日暇人

そうだ
休み最後だし
出掛けよう

急いで支度をすませ
家を出た

やっぱり外は寒いなー

手をさすりながら歩く

こういう時彼氏がいたら
手つないだり
楽しいデートなのに


私は考えながら歩いていると

ポツ

うん?

突然の雨


晴れてんのになんで?

私は急いで途中の
公園で雨宿りをした


すぐやむよね

空は晴れてるのに
雨が降る

天気雨

初めてだこんな空


「先客いたか」

聞き覚えあるな

「雨宮も雨宿り?」

海斗だった

「葵…なんで」

「受験勉強疲れたから散歩してたら突然これだわ」

「ぷっ私も散歩してんだ」

「マジか!お前俺の真似すんなよ」

「してねーから!!てか受験勉強してんの?」

「あー俺大学に行くことにしたんだ」


「えっ?マジで」

「やっぱ大学は出たいからさ。雨宮俺に勉強教えてくんね?お前暇だろ?」

海斗がまた私を頼ってくれた
なぜかとても嬉かった

あのダサかった海斗
今の海斗笑顔は変わらない

「しょうがねーな。言ったでしょ私は最後まで面倒見るよ」

「マジか♪サンキュー雨宮!まーこれはほんのお詫び。見ろよ」


海斗が指指す先には

大きな虹がかかっていた

「すごーい」

「俺天気雨が一番好きなんだ。なんか綺麗じゃん。しかも最後にはこんなプレゼントをくれる。」

「なんか海猿じゃないみたいなこと言ってんな」

「うっせー!!俺はロマンチストだ」

海斗
君が私に
最初にくれたプレゼントだったね
私は今でも思い出すよ




とりあえずその日はまっすぐ
家に帰った私達

明日は
クリスマスなのに煮え切らない

晴菜は大丈夫なのか

私は毎日メールしていた
高城くんにこの日はメールを
返さず寝た




クリスマス


私には予定がない
晴菜に電話をした
晴菜は電話にでない

やっぱ私のせいだよね


こんなに楽しくない
クリスマスははじめてだ


私クリスマスを
半日ベッドの上で過ごした

完璧女捨ててるよね

そんな時だった
晴菜から着信

「もしもし」

「天気…今から会えない?」

私は晴菜の家に向かった

家のベルを鳴らし
晴菜が家から出てきた

「はいって」

いつもの元気は
晴菜から感じられない

晴菜の部屋につき

床に座る私と晴菜

晴菜がそっと口を開いた


「あのあと謝りにきたんだ彼。それでこれまでのこと全部聞いた」

晴菜の話では


彼とあの女が知り合ったのは
大学のオープンキャンパス

女の強引な誘いに
ついついヤってしまい
このような状態に

あの女とは体だけで
本当に好きなのは晴菜だけと
晴菜の家の前で泣きながら
謝ったらしい

「で?晴菜はどうしたの?」

「話す余裕なんてなかった」

「どうして?」

「海斗が彼をぼこぼこにしちゃってさ…」


海斗?なんで?

海斗は晴菜が心配で昨日の夜ずっとそばについてくれていたらしい

海斗のそういうところは変わらない


「海斗がさ私に言ったんだ。幸せにするんじゃなくてお前が幸せになれて。それで目が覚めて今日の朝別れよって言えたんだ!!」


「あの海猿もたまには使えるな♪」

「今日も一緒にいようかって言ってたけど海斗デートだし、その子にも失礼だから」


「だよね…そうだ晴菜!今からクリスマス会しよ♪♪♪」

晴菜にいつもの笑顔がもどる

「うん!!」

こうして私達は二人だけの
クリスマスを過ごした。


この時は
君の気持ちに気づいてなかった
君は昔から
晴菜のことが好きなんだって


「はぁ?誰あんた」
女は私を見ていう

「天気ちゃん!?なんでここに!」

晴菜の彼氏は
とてもびっくりしていた


晴菜と海斗は私のまさかの行動に
とてもびっくりしていた
今までの私ならこんなことはしない

ただ晴菜と海斗を見てたら
私も何かしなきゃと思ってしまった


「あんたの知り合いなん?」

「天気ちゃん…これは…」

「二人は付き合ってるんですか?」

私は確信に迫った

晴菜の彼氏は晴菜の方にも気づき
チラチラ晴菜の様子を見ていた

「当たり前でしょ今日はクリスマスイブだから一緒にいんの。邪魔すんなガキ!あんたもなんかいいなさいよ」

「……」
晴菜の彼氏は何も言わない

「ガキでもなんでもかまわないですが、彼は私の親友の彼氏なんです。」

「天気ちゃんやめてくれ…」

「どういうこと?冗談もほどほどにしろよブス」

「この女のどこがいいの?晴菜の方が数百倍可愛いじゃん。言葉使い悪すぎ。こんな女と付き合うような男たいしたことないよ。晴菜こんな男捨てちゃいなよ」

晴菜は泣きながら私と彼氏、女を見ていた。

「てめーよくもボロクソいってくれたな?」

女は今にも私に飛びかかりそうになっていた

晴菜の彼氏は何も言わず

その女をおさえている

「あなたはどっちが好きなんですか?」

私は彼をたたみかけた

「俺は…」

「私に決まってんだろバカ!!毎日泊まり来てるんだから」

女は彼に何も言わせない

そんな状況をみて
晴菜が動いた

「この人浮気しました!!!!!」

それは建物すべてに響き渡る

ただでさえ
集まりつつあった
野次馬がさらに増えたら

彼は呆然としている
女は怒鳴り散らしていた


「ありがとう天気♪私は大丈夫だから。」

晴菜は私の手を引き
野次馬をかき分け建物の外から出た

「俺にも何か言わせろし」

海斗がぶつぶつ言っていたが
それを無視して
晴菜をなだめている私

これでよかったのかな?

私は少し複雑だった





「あれって…」

そこにいたのは
他校に通う晴菜の彼氏

年上なのか
大人の女の人と手を繋ぎながら
ジュエリーショップを見ている


晴菜は今にも泣きそうだ

「あいつなにやってんだ?」

海斗もどうやら知り合いらしい

この二人は私と知り合う前から
友達なのだ

「とりあえず俺話してくるよ」

「やめて…海斗もう大丈夫だから」

「でも晴菜泣いてんじゃんか」

「いいの!見なかったことにする。きっと理由があるんだよ」

「あれのどこに理由が」

晴菜と海斗がいい合っている間
晴菜の彼氏とその女は幸せそうに
指輪を選んでいる


なんなんだろ

幸せになるには
誰かを不幸に
しなければいけないのか
そんなの間違っている

私はいてもたっても
いられなくなった


「すいません」
私は二人を差し置いて
晴菜に彼氏に話しかけていた
海斗がデート?

嘘だ

でも海斗は本気だった


「天気どうする?」


「しょうがない!!海猿を人間に戻したのは私。最後までめんどうみるかー」


「ありがとう!雨宮 晴菜ありがとうな」


海斗はかなり満足そうだった

それから私達は
海斗の服を次々選んだ

私が選んだ服
私が好きな服

海斗を見て
かっこいいと思ってしまった

違う
これは服のせいだ


「なんだよ雨宮!!じろじろ」

「あ~身長低いなーって」


「うっせー!!」

三人で面白おかしく買い物

すごい楽しい


そんな時だった



「いやだ…」


晴菜急につぶやいた

そこには

12月24日
クリスマスイブ
街は恋人達でいっぱい

なんか切ないなー

「てんき!!」

振り返ると
ニコニコ笑いながら
手を振っている晴菜
私も振り替えそうとした
そのとき
隣には見覚えのある顔

それは海斗だった
服はまたダサくなっていた
まだまだ服のセンスはないようだが
髪型と眉毛とか風格が
それをカバーしていた

なんとなくいつもの海斗に戻った気がしてほっとした

「なんであんたがいんのよ」

「晴菜に誘われたんだよ!!お前がいるなんてしらなかった」


「まー二人とも!!
三人でカラオケでもいきましょ!!」

ノリノリの晴菜

私と海斗は久し振りのこのコントのようなやりとりを繰り広げた

カラオケについて
部屋にはいるなり
晴菜がまず
ノリのいい曲を歌い始めた

晴菜は歌がすごいうまい

続けて海斗も

海斗の歌
下手くそすぎる
変わったのは顔だけですねあなた

「あー海猿マジなえるわー」

「うっせー雨宮!!少なくともお前よりはうまいわ」


「二人ともケンカしないのー」

こんな感じであっという間に
3時間すぎてしまった

外に出て
海斗が言った

「雨宮!!また服選んでほしいんだよね…晴菜と一緒」

海斗は何も変わっていなかった
って思った

でも海斗はやっぱり少しずつ
変わっていた


「明日俺デートなんだ」



2学期の終業式


相変わらずの私

高城くんとはメールは続いているが前の一回の偶然以外は進展はない


晴菜とも仲良くやっている


海斗はあのさっぱりした日から
今までの男子だけのグループから
女の子もいるグループに変わっていた

身長は低いが
そこがウケたらしく
可愛いと一部の女子から
人気に

私は知らず知らず
海斗と距離が離れていく気がした


「おはよう葵あのさ…」

「おはよう~海斗!!こっちおいでよ~」


「おはよう~今いくよ!おっ雨宮!!
なんだ?」

「あっ…やっぱいいや。」

「なんだよ!?変な雨宮!!」


そう言って彼はそそくさ
声のする方に行ってしまった

いつも海斗から絡んできたのに

「てんきおはよう~」
晴菜の元気な声

「おはよう~晴菜」

「てんき元気ないじゃん。明日はクリスマスイブだぞ」

「はいはい。私には関係ござらん!晴菜氏は彼とかね?」

「う~うん…彼明日は用事あるんだって。だからクリスマスに会うの」

「そうなんか…じゃあ明日私と遊ぼ!!てかクリスマスデートしよ。」

「いいね~♪行こ行こ♪」

こうして明日私と晴菜は遊ぶことになった