有川浩「県庁おもてなし課」読みました 2011年ダ・ヴインチ総合ランキング1位作品 | 親愛なる人に-読書の薦め

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県庁おもてなし課

☆☆☆☆
角川書店 2011年3月 461p 高知新聞(2009年9月1日~2010年5月4日)、山梨日日新聞、岩手日報、南日本新聞、北海民友新聞、福島民友新聞、上越タイムスに順次掲載されたものを改稿。 巻末特別企画「物語が地方を元気にする!? ~「おもてなし課」と観光を”発見"~」は「野生時代2011年1月号に掲載



○有川浩「県庁おもてなし課」読みました。

今から20年近く前、高知県の動物園にパンダを誘致しよう(パンダ誘致論)と動いた高知県職の男がいました。しかしその計画は失敗に終わり、男は閑職にさせられ失意の中、県庁をさることになりました。


そして現在。。。高知県庁内におもてなし課が発足されました。県庁には行って数年の掛水は、そこの課員です。会議の結果、高知県ゆかりの人物に高知県をPRする名刺を配ってもらうよう、考えました。


掛水は、高知県出身の作家、吉門に電話を掛けます。電話の向こうの吉門は、文句を言いつつも何とか受けてくれて掛水はほっとしました。


しかし、その後、対応が後手後手に回り、吉門からだめ出しされました。それでも必死に頼み込む掛水に吉門は条件を出します。


それは、パンダ誘致論を調査することと、県職員でない若い女性を課に入れるということでした。掛水の奮闘が始まります。。。


ということで、有川浩「県庁おもてなし課」読みました。この本、「ダ・ヴインチ 今年、あなたの心を掴んだブックランキング BOOK OF THE YEAR 2011 2011年総合ランキング一位 」でした。やはり面白いです。出だしから引きつけられました。


パンダ誘致論、高知県出身の作家の登場、駆け出しの職員のうまくいかない具合。。。いくつかの素材を用意したら、それをおもしろ話に仕上げる力量は、さすが有川浩です。


もちろん得意の恋愛も絡んできたりして、ほのぼのだけどある意味リアルでよかったです。有川浩、キャラクターを動かすのが上手だな、と改めて思いました。


素材とキャラだけで、どんどんおもしろ本が書ける有川浩、うまさが光ります。直木賞も近いのでは。1042




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