☆☆☆+
2010年2月 262p ポプラ社 書き下ろし
伊吹有喜「四十九日のレシピ」読みました
夫の良平は、先妻で他界した万里子の子、百合子を連れて、乙見(おとみ)こと乙母(おっか)と再婚しました。良平とと乙母の間には、子どもはできませんでした。そして三十数年、乙母は急になくなりました。良平は生きる気力も失せていました。
そんなとき、施設で働いていた乙母に頼まれていたと言って、若い女性、井本が突然やってきました。井本は乙母が作っていたという、絵カードを取り出して、家事やゴミの片付けを始めました。
さらに、東京に嫁いでいた百合子は、夫が浮気していることを知り、百合子は実家に突然戻ってきました。
家は急にあわただしくなってきました。井本が見せてくれ乙母のたカードには、「四十九日には大宴会を開いて欲しい」と書かれていました。。。
ということで、伊吹有喜「四十九日のレシピ」読みました。何か、切ない家族の話でした。子どもがいるとかいないとか、それが物語の鍵ともなっていました。家族って、生きるって、何だろうと考えてしまいました。
物語の後半に出てくる踏み切り板(テイクオフボード。跳び箱の前にある踏み切り板)の話が印象に残りました。人って、血のつながりで直接関わることがなくても、どこかで間接的にも関わっていれば、それでいい。。。3041
追記
「四十九日のレシピ」はNHKドラマ10
でも、放送されていますね、明日が最終回。ドラマになると、さらに生々しくて重くてリアルでした。和久井映見さんのキャスティングがピッタリな気がしました。BSハイビジョンでは毎週金曜日午後6時から放送されています。今からなら、残り、二話分見ることができます。
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