村上春樹「1Q84 BOOK1」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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1Q84 BOOK 1/村上春樹
☆☆☆☆
2009年5月 554p 新潮社

村上春樹「1Q84 BOOK1」<4月-6月>読みました。


時代は、まだ携帯電話が影も形もない、1984年?です。天吾は、予備校の数学教師をやっている、小説家志望の29歳です。天吾の元に、敏腕で実力はあるが一匹狼的な編集者、小松から連絡が入ります。それは、17歳の少女「ふかえり」の小説を書き直さないか、というものでした。その小説は光るところがあるのですが、まだ小説として完成されていません。その小説を一読した天吾は、詐欺行為と知りつつ、小松の申し出に断れなくなりました。。。


青豆は、表面上は、スポーツインストラクターをやっていますが、ある仕事をするために急いでいました。タクシーに乗り、渋滞に巻き込まれた彼女は、首都高速の非常階段を下りて、ある仕事を遂行しました。ある仕事とは、首筋に鍼を刺して、ある男を別の世界に送り込むことです。。。


天吾と青豆はそれぞれ子供時代に、複雑な過去を背負っていました。。。


ということで、村上春樹「1Q84 BOOK1」読みました。久しぶりの村上春樹の新作なので、読むのがもったない感じでした。。。


読み進むと、やはり面白いです。天吾の章と青豆の章が交互に描写されますが、登場人物の描写、背景、生い立ちが、しっかりと描かれていて、そういうこまかい、何気ない描写を読んでいるだけで、あー村上春樹読んでる、という気にさせられます。こういう表現豊かな描写を楽しむのが、村上春樹の味わいかたかな、と思ったりしました。


筋はわかりやすく、でも、だんだんと宗教それも「カルト教団」をめぐる話のようになってきました。オウム真理教を意識しないわけにはいきません。。過去に、「アンダーグラウンド」を上梓した村上春樹ですが、それが今、別の形で作品となって、示された気がします。続きがどんな風になるのか、何か不吉な予感もして不安ですが、BOOK2を読み進めないわけにもいきません。。。


追記1
ところで、BOOK1、BOOK2とくれば、BOOK3もあるのでしょうかねぇ。。。


追記2
この本、随時、あらゆる言語で翻訳されるとか。かなり、日本ぽい地名や固有名詞が出てきます。これらがいったい世界中の言語にどのように訳され、また文章の雰囲気やそのニュアンスはうまく伝わるのか、とふと読みながら考えました。6089



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