- あさの あつこ 角川文庫 2003年12月 262p
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- あさの あつこ, 佐藤 真紀子 教育画劇 1996年12月 243p
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☆☆☆☆
あさのあつこ「バッテリー」を読みました。
舞台は春、主人公の永倉巧は今度中学生、少年野球では名の知れたピッチャーです。父は仕事のやりすぎで体をこわし、自分の故郷の営業所に勤めることになります。弟の青波は今度4年生になりますが、生まれたとき未熟児で生まれ病弱です。そんな弟の世話を焼いてばかりいる母親の実家、祖父が住む家に家族共々同居することになりました。
祖父は引退していていますが、かつては高校野球の監督として地元の高校を何度も甲子園に連れて行ったことがある人です。両親の生まれ故郷、岡山の田舎町に引っ越してくるところから始まります。
巧が引っ越し早々、日課のランニングを始め神社そばに行くと、ある大柄の少年と出会いました。彼の名前は豪です。少年野球でキャッチャーをやっていました。豪は巧の球を捕った瞬間、巧のピッチャーとしてのセンスに惚れ込みます。また、今まで病弱で母親と一緒にいることが多かった青波も、野球をやりたいと言い出します。巧のピッチングがいろんなヒトを知らぬところで動かします。巧は思います、皆ややこしいことばかり言っている、三振さえ取れればいいんだ・・・
祝!映画化
ということで、読んでみましたが面白いですねー。主人公の巧は、いつもイライラしています。周りがなぜそんな面倒なことを考えるか分からない、という感じですかね。また、お母さんも思春期の男の子が理解できず、イライラしています。二人の心情が痛いほど分かりますよ
また、弟の青波が、社宅では隣のおばさんが夜咳をするとうるさいと言いにくるけれどここはいくら咳をしてもいい、とつぶやくセリフは、ズキッと胸に刺さりました。
ドラマはやっと始まったばかりです。2巻以降が楽しみです。読んでみたいと思います。