インプラントを入れた方から、ときどきこんな声を聞きます。
「毎日ちゃんと磨いているのに、メンテナンスのたびに同じところを言われるんです…」
実はこれ、磨く“回数”や“時間”の問題ではないことが多いんです。インプラントには、天然の歯と同じ当て方では毛先が届きにくい場所があります。今日はその「3か所」と、届かせるちょっとしたコツをお話ししますね😊
① 人工歯の首もと「ふくらみの下」
天然の歯は、歯ぐきに近い根元がキュッとくびれています。ところがインプラントの人工歯は、根元のほうがぷっくり膨らんだ形になりやすいんです。
この膨らみがあると、歯ブラシをまっすぐ当てても毛先はふくらみの“上”で止まってしまい、その下=歯ぐきとの境目に汚れが残ります。
コツは、毛先を少し歯ぐき側へ向けて、ふくらみに沿わせるように当てること。力は入れず、小さく揺らすだけで十分です。硬い毛でゴシゴシこするのは、歯ぐきや表面を傷つけやすいので逆効果になりがち💦
インプラント用の歯ブラシには、毛先がふくらみに沿うように植毛を工夫したものもあります。形の違いと選び方はインプラント専用歯ブラシの選び方とおすすめにまとめています。
② 隣の歯との「つなぎ目」
2つ目は、インプラントと隣の歯が接するあたり。ここは段差やすき間ができやすく、ふつうの歯ブラシのヘッドでは大きすぎて、毛先が入りきらないことがよくあります。
こういう場所は、毛束がひとつだけのワンタフトブラシの出番です。ペンを持つように軽く持って、つなぎ目に毛先を置き、くるくると小さな円を描くように動かします。「全体を磨く歯ブラシ」と「1点を狙う道具」を分けて考えると、ぐっと磨き残しが減ります✨
ワンタフトの選び方や当て方はワンタフトブラシの部位別の使い方と選び方で詳しく解説しています。
③ 見えない「裏側」
3つ目は、舌側や上あごの内側など、鏡で見えない裏側です。特に奥歯のインプラントは、表側に比べて裏側が後回しになりやすい場所。
裏側は、歯ブラシを縦に立てて、かかと(毛の根元側)を使うと届きやすくなります。歯と歯の間は、金属がむき出しの歯間ブラシは避けて、ワイヤーがコーティングされたものやゴム製のものを選ぶと安心です。
歯間ブラシとフロスの使い分けはフロス・歯間ブラシの使い分けガイドも参考にしてみてください。
「同じところを言われる」は、届いていないサイン
インプラントは神経がないぶん、周りの歯ぐきに炎症が起きても痛みとして気づきにくいと言われています。だからこそ、メンテナンスで毎回同じ場所を指摘されるなら、それは「磨き方が悪い」というよりその場所に毛先が届いていないというヒントなんです。
次の歯みがきでは、
・ふくらみの下に、毛先を斜めに
・つなぎ目は、ワンタフトで1点ずつ
・裏側は、歯ブラシを縦にして
この3つだけ意識してみてくださいね。気になる腫れや出血が続くときは、自己判断せずにかかりつけの歯科医院で確認してもらいましょう🦷