エコノミックサイクル | 株右衛門の経済&投資講座

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経営コンサルタント、心理カウンセラーで英国国立マンチェスター大学MBAホルダーの株右衛門が
リベラルアーツや経済、投資(株、先物投資歴25年以上)に関する有益な情報を発信しています。

 

経済活動は周期的な変動を繰り返し、これをエコノミックサイクルと呼びます。このサイクルは、景気拡大期、景気後退期、景気回復期、景気停滞期の4つのフェーズに分けられ、それぞれのフェーズで物価、利子率、株価、企業収益などが異なる動きをします。投資家は、これらの変動に合わせて投資ポートフォリオを組み替える必要があります。例えば、景気拡大期には株式投資を重視し、景気後退期には債券投資や金投資などを選ぶと良いでしょう。

 

エコノミックサイクルの判断には、GDP(国内総生産)、失業率、消費者物価指数(CPI)、製造業購買担当者指数(PMI)などの経済指標を参考にすることが重要です。これらの指標は、経済の状況や将来の見通しを示すもので、投資判断に役立ちます。

 

また、ESG投資という考え方も重要です。これは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を考慮した投資を指し、2006年に国連が「責任投資原則」(PRI)を提唱して以来、投資家の間で拡大しています。ESG投資は、企業の持続可能性を重視し、長期的なリスク管理や新たな収益創出機会を考慮するものです。

 

投資戦略としては、景気サイクル後期においては、インフレが高騰し、金利が上昇し、地政学的な不確実性が高まる中、マルチアセット・ポートフォリオのリスクと潜在的な投資機会を評価することが推奨されます。

 

エコノミックサイクルと投資の適切なアプローチについての理解は、投資家にとって非常に重要です。経済の動向を読み解き、適切な投資戦略を立てることで、リスクを管理しつつ、機会を最大限に活用することができます。投資は未来への投資でもありますので、経済の波に乗り遅れないよう、常に学び、適応し続けることが求められます。