米連邦準備理事会(FRB)の利上げにより、米長期金利は上昇しているが、ドルの強さは盤石であると言える。
その理由として、各国政府、巨大企業、政治的影響力のある富裕層などは資産を主にドルで保有しており、
また米国は国際銀行間通信協会(SWIFT)を事実上の支配下に置いており、対象国の取引銀行を送金停止に
追い込めることができるからである。
以下表がそれを如実に示している。
昨今、中国の人民元の国際的な通貨の強さが話題にされることがあるが、国際決済シェアは2.5%にすぎない。
2016年に人民元は国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に組み入れられたにもかかわらず
外貨準備シェアは2.4%にとどまる。人民元は国際通貨としてはいまだ認知度が低いのが事実である。
人民元の決済面の優位性を高めるために、デジタル人民元の開発は進められているが、通貨の勢力図を変えるには
至っていない。(しかし小口決済システムの技術に関する限り中国は既に世界一と言える)