ヒトや組織の管理手法は一般的にマネジメントプラクティスと呼ばれている。
マネジメントプラクティス(ヒトや組織の管理手法)のスコア化を図るために、2000年ごろに「World Management Survey(WMS)*」が実施され、組織に関わる無形資産を定量的に分析する調査が行われた。これにより、マネジメントプラクティスがスコア化され、企業別で比較できるようになった。
この調査では日本は米国、ドイツ等に次いで4番目に良いマネジメントプラクティススコアを示した。
また企業タイプ間比較では、創業者や創業家出身者が経営するファミリー企業はマネジメントプラクティススコアが低く、多国籍企業は高いという結果が得られている。
日本企業は欧米企業と比較すると無形資産よりも有形資産への投資割合が高いので、人的資本や組織への投資が日本企業の復活の鍵になる可能性があるとも言える。
*成果のモニタリング(情報収集と分析)、目標設定(短期、長期の使い分け)、インセンティブ(報酬、再訓練、異動)という3つの領域について、製造業の事業所のマネジャーにインタビューして、採用されている管理手法の優劣を評価した。