それでもなお、人を愛しなさい | 「整体師」という生き方 ~ 一灯照隅、万灯照国 ~

それでもなお、人を愛しなさい

みなさん、こんにちは。
無痛整体師、武道家の西田です。

某国にて、反日の暴動が起こっているようです。
たいへんに残念なことです。

怒り狂い、モノを破壊し、施設を襲う。
そのどさくさに紛れて、略奪する。
獣以下の行動です。
どのような事情があれ、日本人は絶対にやらないでしょう。

未曾有の大天災、大被害。
その時でさえ、人々は落ち着き、思いやりがあった。
譲り合い、助け合いをした。
一部の例外はあるでしょうが、それが日本人です。
それは、世界中の賞賛の対象でした。

モノを壊す、人を傷つける。
それが楽しい人など、本来はいるはずないのです。
なぜなら、与えるものが、受け取るものだと知っているからです。
人を傷つければ、自分が傷つくのです。
それが、真理です。

人としていちばん尊く、大切なのは、愛すること。
それを、人は心の奥底、あるいは魂レベルで知っています。
だから、争いが心底好きな人種や民族など、本来はいないのです。

そのことを示す、ひとつのエピソードがあります。

1968年に、米国人ケント・M・キースが記した「逆説の10カ条」。
これは、数十年の年月をかけて、世界中に広まりました。
世界中の人たちが感動し、生き方の座右とする格言となりました。
あのマザー・テレサも、その一人でありました。

以下、その「逆説の10カ条」を記します。

1.人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
それでもなお、人を愛しなさい。


2.何か良いことをすれば、
隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。


3.成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
それでもなお、成功しなさい。


4.今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。


5.正直で率直なあり方はあなたを無防備にするだろう。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。


6.最大の考えをもった最も大きな男女は、
最小の心をもった最も小さな男女によって撃ち落とされるかもしれない。
それでもなお、大きな考えをもちなさい。


7.人は弱者をひいきにはするが、勝者の後にしかついていかない。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。


8.何年もかけて築いたものが、一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築きあげなさい。


9.人が本当に助けを必要としていても、
実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい。


10.世界のために最善を尽くしても、
その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。


こんな生き方をしたい、目指したい。
世界中の人たちが、そう思っているのです。
だからこそこの格言は、数十年をかけて、世界中をめぐったのです。
そして今なお多くの人に、感動を与え続けているのです。

それでもなお、人を愛しなさい

この一言に、すべてが集約されているように思います。
愛を学ぶことこそ、人としての究極の修行なのだと思います。

愛を忘れ、破壊や略奪に走る人間は、獣以下です。
某国の人たちは、何ものかに獣以下に貶められているのでしょう。
誠に気の毒でなりません。

翻って、日本には愛の道を究める伝統武道があります。
私が心から愛し、修行を続ける合気道は、そのひとつです。
開祖である植芝盛平先生の口伝をまとめたとされる「合気道の精神」。

以下、引用いたします。


合氣とは愛なり。天地の心を以って我が心とし、万有愛護の大精神を以って自己の使命を完遂することこそ武の道であらねばならぬ。合氣とは自己に打ち克ち敵をして戦う心無からしむ、否、敵そのものを無くする絶対的自己完成の道なり、而して武技は天の理法を体に移し霊肉一体の至上境に至るの業であり、道程である。

「整体師」という生き方 ~あなたがあなたであるために、心と身体にやさしさ、ぬくもり、安らぎを~-植芝盛平先生

やはり、目指すところは、愛なのです。
表現や、ニュアンスは、異なります。
しかし、伝えたいことは、同じではないでしょうか。

合気道では、敵さえも愛せと教えられます。
それが、敵を無くすことです。
そのために、心身を練り、究極に鍛え上げること。
それが、合気道の教えであり、修行なのです。

それはつまり、

それでもなお、人を愛しなさい

ということ。
それが、合気道修行の眼目ではないか。
私は、そのようにとらえております。

自分は、どのような生き方を目指すのか。
そのために、今、何をするのか。
どのような心のあり方を選択するのか。

それは、100%自由です。
一人ひとりの今この瞬間の選択が、現実を創造します。
現実の積み重ねが、世界となります。
その事実だけは、忘れないようにしたいものです。

そうやって、一人ひとりが、自分の心と生き方を整えること。
それが、世界平和の基本ではないかと思います。
今回ご紹介した「逆説の10カ条」は、その大きな拠り所となるでしょう。

獣以下に貶められた人たちが、人の心を取り戻すこと。
それを願ってやみません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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