症部と患部 | 「整体師」という生き方 ~ 一灯照隅、万灯照国 ~

症部と患部

みなさん、こんばんは。
無痛整体師、武道家の西田です。

痛みや違和感など、症状が現れている箇所を「症部」。
症状の原因となっている箇所を「患部」。

私たちはそのように呼んでおります。
そして、施術にあたっては、この二つの見極めがとても重要です。

さて、本日、お見えのお客さま。
50代のご婦人です。
左手の第一指(親指)と第二指(人差し指)を曲げると、痛い。
約一週間前からの症状だそうです。

直接、指を調整しても、まったく変化なし。
手首や前腕に原因があるかと思いましたが、それも違うようです。

立位で背部を見ると、肩甲骨の大きな左右差がありました。
左の肩甲骨が、大きく前下方へ転位しているのです。

立位のまま、肩甲骨の調整を行いました。
すると、痛みはほとんど消失しました。

このように「症部」と「患部」が離れていることも多々あります。

その場合、いくら症部をいじっても、治りません。
下手をすると、痛みが長期化、慢性化する恐れもあります。

病院や整体院などへ行った場合は、必ず「見立て」を尋ねてください。
つまり、何がこの痛みや症状の原因で、どうすれば治癒に向かうのか。
先生の考えを、尋ねていただきたいのです。

もし、先生がそれに答えられない、あるいは答えを曖昧にして誤魔化すようなら、その先生からは、早めに離れることです。
それが、身のためです。

身体の中で何が起こっているのか。
それは、本当のところは、誰にもわかりません。
それでも自分なりの答えを出し、伝え、安心させるのが、プロです。
わからないならわからないと答えるのも、誠実さのひとつです。

さて、肩甲骨の調整法は、自宅療法としてもできます。
お客さまにはそれをお伝えし、ご自宅でやってもらうことにしました。
一週間後に、再度お越しいただき、再度確認する予定です。

「整体師」という生き方 ~あなたがあなたであるために、心と身体にやさしさ、ぬくもり、安らぎを~
整体法講座で、その調整法を指導しているところです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。