昨夜そろそろ寝ようかなと思っていたところ、クローズアップ現代プラスで不妊治療の特集をやるということで夫婦で一緒に観ました。

不妊治療に関しての報道特集の様な番組を観たのは実質初めてでしたが、濃密な中身に引き込まれました。

子宮移植という新しい技術により今まで諦めていた人にも子どもを授かることが出来るという海外の研究事例が中心でしたが、不妊治療を続けている私たち夫婦にとっても、共感することたくさんありました。

中でも驚いたことが、不妊治療の先進国というスウェーデンでは、不妊治療に関する医療費は実質無料であるということ。
少子化対策として該当の人たちの問題ではなく、国民全体の問題という捉え方。福祉に優れている素晴らしい社会だと思います。子どもが欲しくても出来ないというのは病気として認めて、保険の対象であるというのも素晴らしいことです。
このことについての日本の有識者の方のインタビューでは日本ではまだまだ社会的価値観に基づいた議論や安全性に関した議論が必要とのこと。

不妊治療を続ける夫婦にとっては時間的課題も大きな要素です。こうした理解が早く進むことを切に願います。

また、アメリカでは、不妊治療に関しては不妊治療の専門医、産婦人科医、精神科医がセットで治療に当たるということも素晴らしいと思いました。
私たちも実感することでもありますが、不妊治療で直面することは精神的につらいことが多いです。私たち夫婦は2人でポジティブになる方法論を見つけることが出来ましたが、そうでないとしんどい事が本当に多いです。それに仕事のストレスが加わろうものなら耐えられない人も沢山いると思います。そうした精神的に厳しいものであるからこそ、精神科医の先生のサポートが最初からあるのは必要なことだと思います。

高額な医療費、周囲の無理解など医療的な問題以外にも様々な問題も山積みだと思います。
福島に住む我々にとっては医療の地域格差なども大きな問題の1つだと思います。

こうした番組がキッカケに理解し合える社会、みんなが笑って暮らせる社会のためにこの問題をみんなが正しく理解してくれるといいなと思います。

こんなことを深く考えた、約20分の素晴らしい番組でした。
私も治療以外にも出来ることを発信して、私たちの経験が誰かの支えになる様な何かを生み出せたらと思います。