皆さんこんにちは、堀祐之です。
最近、プラスチック製品の使用後いわいるプラスチックゴミ問題が、地球環境生態系に大きな影響を及ぼしていることが大変な話題となっていますね!(≧▽≦)
このプラスチック問題、実は私たちの身体の中でも大変大きな問題として現れていることはご存知ですか。
先ずプラスチックについて、軽くて強く、さびたり腐ったりせず、色や形も自由に加工ができるすぐれた材質であるため、さまざまなところで利用されており、プラスチックのない暮らしは考えられないほど使用されています、私たちの生活がプラスチックに依存するにつれて、ごみとして排出されるプラスチックの量も増えているのも事実です。
プラスチックは耐久性が高く、自然に分解されるには500年から1000年かかると言われているため、この量のごみを埋め立てても分解されて減っていくことはほとんど期待できません。
排出されたプラスチックごみの9%はリサイクルされ、12%は焼却炉などで燃やされます。しかし残りの79%はそのまま廃棄される運命にあります。そのことで地球環境や生態系を脅かす大問題になっております。(@_@)
まさにこの事と同じようなことが私たちの身体の中で起きています!
それを引き起こしているのが、トランス脂肪酸です!
トランス脂肪酸は、マーガリンなどの植物性硬化油脂に含まれ ており、ショートニングとしてスナック食品、焼き調理食品、揚げ調理食品に存在しています。
他の脂肪よりも保存可能期間が長いため、製造業者はそれらを使用することが多いのです。
例えばマーガリンは、バターの代替品として考案されたもので、
バターに代わる固体の植物油脂として登場したのがマーガリンです、20世紀の初頭から行われ始めた「水素添加」という化学処理によって生まれた固体の植物油脂は科学的な組成が安定して、劣化しやすいという植物油の性質を一変させて、酸化したり腐ったりすることのない便利な油として登場しました。
しかもバターよりも安く製造できるので、健康的な植物油だという神話とともにすぐに人気を得ることとなりました。
現在ではバターに代わる家庭用のマーガリンとして、またショートニングという名で製造用に使われる無味のマーガリンは、パンや菓子類の練り込み材料として、フライドポテトやチキンの揚げ油として、アイスクリームやコーヒー用のミルク、カレーのルウなどの加工食品などに、広く使われています。
マーガリン・ショートニングが科学的に安定して腐らない植物油脂であることの理由は、水素添加という化学処理によって不飽和脂肪酸が「トランス型脂肪酸」に変化したことによる。
不安定だった原子構造が、水素原子の移動(トランス)の結果きれいに整列して安定した構造となり、常温でも固体を保ち、酸化しにくくなることで保存性を持つこととなりました。
1998年にアメリカで「危険な油が病気を起こしている」という本を発表したジョン・フィネガンによると、この水素添加した脂肪の分子を顕微鏡で見るとプラスチックにたいへん似ていて、科学者たちは「オイルのプラスチック化」と呼んでいたそうです!
まさに地球上のプラスチック問題と一緒の構図が体内で起きているのです!
具体的には、人体はトランス脂肪酸を、他の油脂と同じように処理しようとしますが、通常ではあり得ない分子構造のために処理しきれずに体内に蓄積してしまい、悪影響を及ぼすことが様々な研究の結果でわかってきました。
トランス脂肪酸を多量摂取することで、コレステロールのバランスを崩して動脈硬化などの心臓疾患のリスクを高めるほか、免疫力を低下させてアトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因のひとつとなることも指摘されています。
また体内を酸化させてガンを発生させる原因にもなるともいわれています。
アメリカではガンによる死亡率とトランス脂肪酸を含む食品の消費率それぞれの増加がほぼ一致しているという報告があります。
痴呆について長年にわたって研究したアメリカの科学者からは、トランス脂肪酸が認知機能を下げる恐れがあるという報告が出されていて、血中の悪玉コレステロールが増えるために心臓だけでなく脳の動脈硬化も進むためではないかとみられています。
このような大きい影響を身体に及ぼしているのです!そのことで世界中でのマーガリン規制(トランス脂肪酸規制)につながっています。
WHO は、工業的に生産されるトランス脂肪酸を世界のフードサプライから段階的に 排除するためのガイド「REPLACE」を発表しました。 トランス脂肪の排除は、健康を保護して命を救う鍵となります、何故なら、WHO の推計 では、トランス脂肪の摂取により毎年 50 万人以上が心血管系疾患で死亡しているからです!
ちなみにトランス脂肪酸を避ける場合に、食卓のマーガリンだけを気にすれば良いのではありません、ある食事調査によると日本人のトランス脂肪酸の摂取源をみると、マーガリンよりも、菓子類、パン類、油脂類、加工食品の方が大きな割合を占めているからです!(-_-;)
日本で市販されているマーガリンには平均値で約7%のトランス脂肪酸が含まれており、加工食品の製造過程で使用されるショートニングにはそれ以上のトランス脂肪酸が含まれていると言われています!
工 業的に生産されるトランス脂肪は、マーガリンなどの植物性硬化油脂に含まれ ており、スナック食品、焼き調理食品、揚げ調理食品に存在します。他の脂 肪よりも保存可能期間が長いため、製造業者はそれらを使用することが多いのです。世界的には、食品 の味やコストに影響しないより健康的な代替品を使用する流れが主流になっております。
日本では、厚生労働省の指針では日本人の年間摂取量が少ないとの理由で、規制の必要はなく注意喚起だけで良いとも見解を出して済ませています!
この方針は真に国民の健康を考えているとは思えません、実際に若年層や30代~40代の女性では摂取量がWHOの基準値より高いデータがでております。
いわゆる和食を中心としたバランスの良い食事を調理して摂取している方と、ファーストフードやインスタント食品や冷凍食品や調理パンや菓子パン等々で簡単に食事を摂取している方ではこれから忍び寄ってくる體への影響は雲泥の差として現れてきますね(-_-;)
私たちは自分で、自身の體のためにより良い情報を沢山つかんで、そこから食生活に活かして真の健康状態へ導くことを心掛けましょうヽ(^o^)丿
一般社団法人真の健康では、あなたの心と體を真の健康状態にする情報をお伝えしています。 私たちは、あなたが笑顔で真の健康状態でいられる事をサポートしていきます!
私たちのホームページも参照して見てください!(^^♪
以下は内閣府の発表した報告書です。
内閣府食品安全委員会「平成22年度食品安全確保総合調査:食品に含まれるトランス 脂肪酸. に係る食品健康影響評価情報に関する調査(調査報告書)」(参照7)
工業由来のトランス脂肪酸は、健康へのリスクが報告されている反面、有用性について
は判明しておらず、出来るだけ摂取を少なくすることが望まれる。
現時点において、日本人の大多数は摂取量がエネルギー比1%未満と推定されるため
健康への影響を懸念するレベルではないが、摂取量を増やさないよう意識することが重
要である。特に、若年層や女性は、前述したように摂取量が多い傾向にあり、また、問題
とされる工業由来のトランス脂肪酸は油脂に含まれることから、脂質の摂取が多い人も
トランス脂肪酸を多く摂取する可能性が高い。国民全体のエネルギー摂取量は減少して
いるものの、エネルギー摂取量に占める脂質の割合は増加傾向にあり、男性より女性のほ
うが目標量以上に脂質を摂取している割合が多い(参照 27)。女性は、脂質の多い菓子類
やパン類等を好む傾向にあることも、エネルギー摂取量に占める脂質の割合が高くなり
やすい一因と思われる。日本人の一般的な食生活においては、トランス脂肪酸のみを意識
するのではなく、まずは脂質全体の過剰摂取に注意することが必要である。ただし、脂質
は重要な栄養素でもあるため、適切な摂取を目指す必要がある。
平成 25 年国民健康・栄養調査によると、3食ともに、穀類、魚介類・肉類・卵・大豆、
野菜を組み合わせて食べている者の割合は、男女ともに年齢が若いほど低く、20 歳~30
歳代では、食事バランスが取れていない傾向が見られる(参照 27)。何を、どれだけ食べ
たらよいか、その基本は栄養バランスであり、食事摂取基準や食事バランスガイド(参照
4、30)等を活用することで、自分にとって健康の維持・増進に必要なエネルギーや栄養
素の摂取量と照らし合わせて日々の食生活について考えることが望まれる。
健康にはバランスのよい食生活を意識することが効果的といえるものの、トランス脂
肪酸はヒトに不可欠なものではないことから、専ら摂取の低減が望まれ、より一層低減の
取組みを行う必要がある。
低減の取組みとして、食品表示を行うことは、消費者へのトランス脂肪酸のリスクに対
する意識付けにつながると考えられるが、平均的な日本人の推定摂取量が現時点におい
4 LDL コレステロールを細胞内に取り込むために必要な LDL 受容体の遺伝子やこれを働かせる遺伝子に
異常があり、血液中の LDL コレステロールが異常に増えてしまう病気。
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てはエネルギー比1%未満のため、トランス脂肪酸は義務ではなく、任意表示と位置付け
られている(参考資料 6)。現状の中で、トランス脂肪酸の摂取をより少なくするために
は、引き続き事業者の自主的な取組みとそれらを後押しする消費者庁、農林水産省、厚生
労働省などのリスク管理機関の取組みをより一層進めていくことが重要である。
自主的な取組みとしては、食品中のトランス脂肪酸含有量の低減と適切な情報提供が
挙げられる。食品中のトランス脂肪酸含有量の低減は、既に事業者が行っているが、一般
用、業務用ともに油脂類やそれらを原材料に使った加工食品(外食を含む)全般について、
引き続き低減に努める必要がある。ただし、トランス脂肪酸低減に伴い、飽和脂肪酸の含
有量が増加しないよう留意することも必要である。その上で、食品事業者の取組みに対し、
リスク管理機関がその効果を確認していくことが重要である。農林水産省では、優先的に
リスク管理を行うべき有害化学物質の1つとしてトランス脂肪酸を選定しており、国内
で流通している加工油脂中のトランス脂肪酸及び飽和脂肪酸の最新の実態を把握するた
めの調査を実施している(参照 32)。平成 26 年度はマーガリン、ファットスプレッド、
ショートニング、平成 27 年度はクリーム類(植物性脂肪を含むもの)、食用植物油脂と年
度ごとに対象品目を決めて調査が進められており、低減の状況を確認するため、リスク管
理機関が今後も継続して調査を行うことが望まれる。また、リスク管理機関は、トランス
脂肪酸の摂取量についても継続して確認していく必要がある。
また、消費者にとっては、まずトランス脂肪酸のリスクを知ることが重要となるため、
わかりやすい情報提供が必要である。リスク管理機関は、消費者の正しい理解につながる
よう、食品中の含有量や摂取量のデータ、疾病罹患リスク等に係る知見の収集を行い、引
き続きトランス脂肪酸に関する情報を広く国民に提供していくことが必要である。中で
も、トランス脂肪酸の摂取量が高い傾向にある若年層や 20 歳~50 歳代の女性、さらに、
子供の食生活を支える養育者に向けて、トランス脂肪酸の含有量が多くなりやすい食品
やトランス脂肪酸を含む脂質を過剰摂取しないためのバランスの良い食生活のこと、ま
た、過剰摂取による健康への影響は長い年月をかけて表れること等をわかりやすく情報
提供することで、トランス脂肪酸のリスクに対する意識付けを行うことが必要である。
さらに、消費者がトランス脂肪酸について理解した上で、自主的に商品を選択すること
ができるよう、食品事業者においては、消費者庁より平成 23 年2月に公表されたトラン
ス脂肪酸の情報開示に関する指針(参照 33)に沿って、販売に供する食品の容器包装、
ホームページ、新聞広告等によりトランス脂肪酸を含む脂質に関する情報を自主的に開
示する取組みを一層進めていくことを期待する。
このような自主的な取組みを続けていくことで、日本人全体のトランス脂肪酸の摂取
量を増やさない努力を続けても、今後、リスク管理機関の確認を通じて摂取量の増加傾向
が認められる場合は、所管省庁において、食品中のトランス脂肪酸含有量について上限値
を設ける規制措置やトランス脂肪酸含有量の表示の義務付けを検討する必要がある。
食品ワーキング・グループとしては、消費者委員会において、引き続き、トランス脂肪
酸の動向を注視すべきと考える。





