2035年シカゴ。
ロボットたちは人間のサポート役として日常生活に欠かせない存在となっていた。
ある日、巨大企業U.S.ロボティックス(U.S.R.)に勤務する
現代ロボット工学の第一人者ラニング博士が謎の死を遂げる。
ロボットを毛嫌いするシカゴ市警のデル・スプーナー刑事は、
博士が開発した次世代NS-5型ロボットの”サニー”に疑いの目を向ける。
その死にロボットの関与を疑ったスプーナー刑事は、
U>S>R>のロボット心理学者カルヴィン博士の協力のもと、
その謎を究明していくが、
彼女は「ロボット三原則」を理由にロボットが人間へ危害を加えることは
絶対にあり得ないと主張する。
しかし、そこには人類の存亡がかかった恐ろしくも巨大な陰謀が潜んでいた・・・
面白かった!
結構甘く見てた。
絶対に面白くはないだろうと。
しかししかし、面白かったわぁ。
ちょうど浦沢直樹のPLUTOを読んでいるというのもあるだろう。
ロボット三原則ってのは、なかなか興味深い。

実は、大学に行くときに、第一志望は機械学科だった。
ロボットを作りたかったのである。
頭がそれほどよくなかったので、
希望の学科には行けず、農学部に行くことになった。
もし機械学科に行っていたら、今頃役者はやっていなかっただろう。
だから、こういうロボットものってのは心から楽しんで見る事が出来る。

それに、真理的は部分もよく捕らえられていたんじゃないかな。
人間を守るには人間が犠牲になる必要がある・・・
確かにそうだろう、今のまま、人類が生きていくとしたら。
しかし、それを改善するのはロボットではない。
生身の人間が気づかなければいけないのである。
政治家が一生懸命訴えるよりも、
映画や芝居のほうが訴える力は強い。
信じることが出来る。
強い力を持っている。。。


気に入ったところをいくつか。
まず、コンバースの靴を履くシーン。
単純に好き。
それから、ロボットが赤くなると(通信すると)暴走するって設定。
ロボットの顔は変わっていない(はず)
なのに、すごい形相に見えた。
こういう「色」での表現。すばらしい。
それから、カメラワーク。
北村監督が「あずみ」で見せた縦の回転。
これが要所要所で使われていた。
そう考えると、北村龍平監督ってのはすごい人である。
ちょっと酔っ払いそうになるのが玉に瑕だけど、
このカメラワーク大好き。

ついでだから、気に入らなかった部分も。
まずは、最後のほうのジェット機のシーン。
全く意味が分からず。
ただ金をかけただけ。
ハリウッド映画の無駄な部分を見た。
それから、CG。
思ったんだけど、大部分がCGで作られてるんじゃない?
一番最後のサニーが砂丘の上にあがって、
他のロボットが振り返るシーン。
あれをクリエイターが一生懸命、
背景とロボットたちと担当を分けて作っている姿が浮かんだ。
映画ってそんなものなのかな・・・