松本マリコ
お友達のミウラ嬢が脚本を書いていたので、観に行ったの。

横浜の山手に父親と二人で暮らす少し妄想癖のある新人シナリオライター松本マリコは、
初の地上波レギュラードラマ「ヨコハマ・チェーンソー」が決まり、
それなりに充実した日々を送っているのだが、何か物足りない。
いつものように行きつけのカフェでシナリオを書き、
家に戻りパソコンを開くとなんとそれは見知らぬ人のパソコンだった。
カフェでうっかり他人のパソコンを持ってきてしまったのだった。
その日からそのパソコンの持ち主である見知らぬ相手との奇妙な関係が始まった。
そして次第にその姿の見えない男に惹かれてゆき・・・


面白かった。
予想以上に面白かった。
ミウラ嬢の書く脚本は、独特の世界観だ。
正直言って、独特すぎて、全く分からない時もある。
今回の本も、かなりミウラワールド。
特に、あの女性の心理描写なんてのは彼女にしか書けないだろう。
普通だったら、この辺でお腹一杯になってしまうのだが・・・
とても気持ちのいい感じの世界観が見え隠れして、
「見るぞ!」「見てるぞ!」って、
しゃっちょこばらないで見ることが出来た。
そして、見ていながら、
「友達にこんな素敵な脚本を書ける人がいるんだ」
って、ちょっと嬉しくなったりした。

で、ストーリー。
個人的には横浜チェーンソーのネタはあまり好きではない。
撮り方がもう少し違ったらそうは感じなかったかもしれないけど・・・
ただ、そこから黒蜥蜴の話につながるところは好き。
改めて、黒蜥蜴の面白さを思い出させてもらった。
そして、ミウラ譲お得意の女性の友達同士の微妙な関係。
彼女の作品を見ていると、「女って怖い」って思わされる。
女性はみんなあんなふうに心の中で思っているのだろうか?
少なくともミウラ譲は考えているんだろうな。
今後彼女にはどう接すればいいのやら・・・
あ、でもミウラ譲は、その思ったことを正直に口に出すタイプだから大丈夫か。
それと、マリコの憧れる彼の役、松田賢二さんかな?
すごくよかった!
最後のシーンの電話で話している後姿と声。
不覚にもドキッとしてしまった。
あんなセクシーな役者になりたいななりたいな。

そういやお笑いのビック&スモールっていなくなったな・・・

ミウラサン、幸せになってね。
俺も幸せになりたいな。