どうもどうも、けいです。

 

「高校では何をしていましたか?」という問いに対して、

「地域の魅力を発信する活動をしていました」と答える私。

…ウソじゃないんですが、事実ではあるんですが。

なんかウソを言ってる気分。

 

そんなことから始まったブログシリーズ第20弾。ついに20弾です

本日は青海駅です。

 

ではでは、どうぞよろしくお願いします。

 

20-1.青海駅 概要

青海駅は、新潟県糸魚川市にあるえちごトキめき鉄道の駅です。

日本海ひすいラインのみが乗り入れる単独駅です。

 

駅構造は2面4線で、1番線~4番線までが存在しますが、

3、4番線ホームは使用停止となっており、線路や信号回路も切られているため、

列車が入線することはできません

ですので実質1面2線の駅です。

 

1番線が下り糸魚川、直江津方面、2番線が上り富山方面です。

使用停止中の3、4番線は元貨物用ホームとの記載が各所で見られますが、

かつての急行「ひめかわ」が夜間に留置されていたり、

JR貨物の方に確認してもそれらしい回答が返ってこなかったりしたので、

旅客用に使用されていたこともあったと思います

(でなければ駅舎内から無制限に立ち入りできる構造になっていた説明がつかない)。

 

接近メロディーの設備があり、1番線が「エリーゼのために」新音源、

2番線が「グリーンスリーヴス」新音源です。

特に「グリーンスリーヴス」新音源の採用例は他に湯尾駅しかなく、

非常に貴重な存在です

だがこういう場所に「私の愛を非情にも投げ捨ててしまった」などの歌詞がある

グリーンスリーヴスを使うのはいかがなものか

 

どうでもいいですが「グリーンスリーヴス」は2つのバージョンがあり、

「レ、ファーソ、ラーシラ…」から始まるドリア旋法と、

「レ、ファーソ、ラーシ♭ラ…」から始まるエオリア旋法の双方が使われます

(音程はどちらも原キーです)。

接近メロディーになっているのは旧音源、新音源ともにエオリア旋法です。

電話機の保留音は主にドリア旋法ですね。

 

えちごトキめき鉄道転換後に接近メロディーが交換されており、

2017年までは1番線が「エリーゼのために」旧音源、

2番線が「アニーローリー」旧音源でした。

さらに前は1番線が「禁じられた遊び」旧音源だったようで、

こちらは11年頃に南今庄を最後に消えて以降採用例がない

幻のメロディー」になっています

青海駅の「禁じられた遊び」は遅くとも2007年までに置き換えられたようです。

だとすると余計グリーンスリーヴスが残っていることに納得いかない気が…

 

加えて北陸地区特有の発車ベル(通称:北陸ベル)が残存していたことで有名です

北陸ベルは設備の更新や列車停止位置の変更、ワンマン化の進展で

次第に鳴らされる回数が少なくなってきています。

 

えちごトキめき鉄道線内では名立、能生、糸魚川、青海、親不知、市振の6駅で

存在が確認されていますが、

停止位置の変更やワンマン化の煽りを食らって鳴る回数は減っています。

 

そんな中、2022年8月に運転された臨時列車「北陸本線体験号」(413系)で

青海駅でベルが扱われた動画が出回り話題になりました

 

しかしその列車に乗務していた方曰く、

他の5駅でも押すだけ押したようなのですが、ベルは青海しか鳴らなかったとのこと

おまけに青海駅の北陸ベルはこの後に撤去されたことが確認され、

えちごトキめき鉄道においても北陸ベルの将来が厳しいと考えられています。

そしてそのベル装置は直江津D51レールパークに持っていかれたようです

 

後述するようにかつては大きな貨物駅だったこともあり、

構内にはその設備が多数打ち捨てられています。

 

似た名前の駅が多いのが特徴です。

同じ新潟県に「青海川(おうみがわ、JR信越本線)駅」があるのを始め、

東京都に「青梅(おうめ、JR青梅線)駅」、

同じく東京都には全く同じ漢字で「青海(あおみ、ゆりかもめ)駅」が存在します。

青梅(おうめ)駅と青海(あおみ)駅が間違えられるのはよくありますが、

流石にこちらの青海(おうみ)駅と間違えられることはない…と思う

 

20-2.青海駅 駅設備

青海駅は橋上駅で、改札部分はホームより上のフロアにあります。

各ホームへは改札部分から連絡階段が出ています。

ただし、使用を停止している3、4番線への階段は封鎖されています。

 

駅舎内は薄暗く、だだっ広いのに人気もないので非常に不気味です。

大きな改札口があり、かつては多くの通勤客を捌いていたのですが、

利用者数の減少で2019年に駅員すら撤退することになりました

窓口跡は早々と掲示板で塞がれてしまいました。

目隠し要因にされた掲示板に敬礼

 

北口と南口があり、北口からは国道8号線に出ることができます。

一方の南口はデンカ青海工場へ行くことができますが、

北口に比べて重要度が低いのか、簡素な出口のみでロータリーなどはありません。

 

トイレの設備ですが、北口に1ヶ所あります

階段の裏にあるのみなので、御用の方はお急ぎください

 

貨物列車の設定が2008年までありましたが、現在は廃止。

代わりに青海オフレールステーションが併設されており、

1日4回トラック貨物が富山貨物駅へコンテナを運んでいます。

このため、コンテナ置き場はまだ生きてはいます。

 

当駅付近の津波避難場所も記しておきます。

糸魚川市のハザードマップによると青海駅付近まで水がやってくるようで、

すぐそこが0.5m以上浸水する想定になっています。

0.5mといえども人は流されてしまうので、避難しなければなりません

 

また、想定断層の位置から、下手をすると青海地区では

第1波の到達に津波警報が間に合いません(国土交通省が発表した資料に基づく)。

駅周辺で大きな揺れを感じたら

避難を躊躇わず直ちに以下の場所に避難してください

・青海生涯学習センター(17.0m)

・桜ヶ丘(18.5m)

・青海神社(38.2m)

※詳しい場所は糸魚川市のハザードマップをご覧ください(カッコ内は海抜高度)

 

20-3.青海駅 周辺と駅の歴史

青海駅の周辺は2005年まで「青海町」という独立した市町村でした。

そもそも青海町自体、1889年に成立した時点では「青海村」だったのです

(1901年には田海村と合併)。

明治期はまだ小さな小さな村でした。

 

1912年に北陸本線が泊方面からやってきて青海駅が開業。

1913年には糸魚川駅まで延伸して途中駅となりました。

 

青海村に転機が訪れたのは1921年です。

この年、青海村で「電気化学工業株式会社」の工場が操業を開始しました

のちのデンカ株式会社です。

 

電気化学工業は総合化学品会社で、セメント産業にも力を入れています。

ところで、セメントには石灰石が必要です。

その石灰石は青海村の山に大量に眠っています。

しかもとびきり良質なものが、です。

 

糸魚川市周辺は文字通り石灰石の山であり、

糸魚川市の海岸は石灰石のせいで白っぽく染まるほどなのです。

 

これに電気化学工業が飛びつかないはずがなく、

喜んで電気化学工業は工場を開設したのです。

 

電気化学工業という大企業に支えられた青海村は忽ち発展し、

6年後の1927年には早くも町制を施行して青海町へ昇格

1958年には糸魚川市内に明星セメントの工場ができたため、

いわばライバル的な立ち位置となります。

 

青海駅から電気化学工業の工場まで専用線が敷かれ、

多くの製品が鉄道を通して発送されました。

戦後も青海駅の貨物取扱量は伸び続け、駅東方への田海工場の操業開始、

日本石灰石開発田海鉱山(現:明星セメント田海鉱業所)からの専用線敷設もあり、

青海駅は黄金期を築き上げます。

 

1979年、ついに青海駅の貨物取扱量は220万トンを数え、全国8番目の規模に

青海駅には旅客駅のほか、10本を超える貨物ホームや第2構内などがあり、

非常に広大な構内を有していました。

当駅常備の貨車も、1985年時点でタンク車を中心に486両を数えています。

 

そんな黄金期もあっという間に終わりを告げます。

 

セメント需要は景気に左右されやすく、1979年の直後には第2次オイルショックで

内需が1万トン以上減少します。

バブル期に再び持ち直しますが、1990年の8,628万6000トンをピークに

あとは下降線を辿りました

2010年度のセメント内需は4,161万4000トンと、

20年で半分以上に落ち込んでいます

 

そんな需要の低迷で電気化学工業のセメント自体も価値が下がり、

生産量も落ち込んだでしょう。

 

同時に、モータリゼーションの進展に伴う貨物輸送のトラック移行も起きます。

電気化学工業もトラックで製品を輸送するようになり、鉄道は使われなくなります

 

1979年の全国8位という栄光から30年足らず。

2008年3月13日付で発車した貨物列車を最後に

青海駅を発着する定期貨物列車が消滅しました

もう一度言いますが、8位の栄光からたった30年です

 

青海駅に接続する専用線の中で結局最後まで残ったものは、

青海駅~青海工場間を結ぶ通称「セメント線」でした。

ここを通る貨物列車がなくなったため、

運命共同体で青海駅発着の貨物もなくなったのです。

 

2008年以降も時々臨時列車や錆取り列車が運行されたこともあったようですが、

2009年にあえなく専用線自体が廃止。

レールは完全に撤去され、

青海駅の使われなくなった貨物設備もすべて放棄されました。

 

現在、日本海ひすいラインの車内から見える青海駅は惨憺たるもので、

1979年前後の最盛期のまま時が止まっています

設備の保守も、撤去もされず、ただ忘れ去られたかのように佇んでいるのです。

 

なお、青海町自体は2005年に市町村合併で糸魚川市に併合されました。

 

ちなみに誰得情報ですが、電気化学工業(→デンカ)の機関車も書いておきます。

本当に誰得情報なんだ…

 

・DS-1

・DS-2
・DS-3

電気化学工業で動いていた機関車で、1979年のDS-1のみ存在が確認できました。

川崎製で、おそらく後述するDS-4あたりが導入された際に

同時に運用を離脱したものと思われます。

 

2と3が飛ぶことはないと思われることから、

DS-2とDS-3もいたものと思われます。

 

・DS-4

・DS-5

電気化学工業で動いていた機関車で、

1969年にDS-4が、1970年にDS-5が製造されたようです。

 

DS-1~3の後継機という扱いすら怪しいのですが、21世紀にはDS-1~3の姿はなく、

DS-4と5が近年まで動いていたことから筆者は後継機とみています。

 

凸形構造をした川崎製の55トン機です。

セメント線内で青海駅側はのっぺりとした表情ですが、

反対側はラジエターがあり印象が違います。

エンジンはラジエター側についています。

 

2010年頃まで運用されていたようですが、

後継機の登場で役目を終えたとされています。

 

・DS-6

1981年製造の川崎製機関車です。

DS-4、5と同じ時期に運用されていた機関車ですが、

この機関車だけなぜか国鉄DD16をベースに造られています

 

2008年のセメント線廃止後は、

残された鉱山と工場間の専用線(原石線)で主に使用されました。

DS-4と5は予備機とされ、DS-6が検査に入った際に投入されたようです。

 

新型機DS-7の導入で2012年以降は予備車になったとされています。

青海駅がえちごトキめき鉄道に転換された後も運用されてきましたが、

2017年頃に運用を離脱、タイに輸出されました。

 

・DS-7

現在青海デンカの主たる座に就く機関車で、製造所は北陸重機です。

2012年に導入されたようで、それまで主力だったDS-6を予備車へ追いやりました。

 

現在、原石線周辺で張っていると出てくるのは基本的にコイツで、

日によって組成が変わる貨車(テコ300、400)を従えて走っています。

 

予備車の役割はDS-6でしたが、2017年以降はDS-6が国外退去青海を離れたため、

現在は別の機関車が予備機になっています。

 

これまで青海デンカの機関車は赤と黄色に塗装されていましたが、

DS-7はこれを打ち破る鮮やかな水色になっており、

ファンの中では青海デンカの新時代到来を象徴する存在ともなりました。

青海デンカ専用線が好きなファンもいるんですよ。人間の趣味って怖いです

何を隠そうこれを書く時点で筆者も青海デンカ専用線ファンだが…

 

・DD453

DS-7の予備機です。

 

もとは茂原や倉賀野におり、その後南松本に転出してそこで長く過ごしました。

しかし南松本では2013年に機関車の入換がなくなり、

DD453もリストラの憂き目にあいます。

その後は富山県の伏木で4年ほど放置されていたようですが、

再整備のうえ2017年に青海にやってきました。

 

その時期から、DS-6を完全に置き換えたのはこのDD453と考えることができます。

 

しかし、2020年頃より稼働が目撃されておらず

ファンの間では何か良からぬことがあったのではないかと推測されています。

現在、DS-7とともに稼働しているのは

次の機関車なのではないかと考えられています。

 

・D353

現在のデンカ原石線でDS-7とともに稼働しているとされる機関車です。

1982年の新潟鐵工所(2001年経営破綻)製35トン機で、

もとは福岡県の黒崎駅から分岐する三菱化学専用線の機関車でした。

 

2020年に専用線が廃止となったようで、青海に転属。

この2020年というとDD453が見られなくなった時期と重なるため、

やはりDD453との間に何か関連がありそうです

 

DS-7に対して牽引できる貨車の数が限られているようで、

DS-7が1往復で済ませる運用でもD353は数往復はしないといけないようです。

逆に考えるんだ、列車を見られる機会が増えたと

 

DD453のこともあり、密かにファンから注目されている1両です。

 

 

というのがデンカの機関車たち。

貨車はテコ300(301~304)とテコ400(両数不明)でやりくりしており、

日によって連結両数は変わります。

筆者は2度この専用線を訪問しているのですが、

21年7月訪問時はテコ軍団4両が、22年5月訪問時はテコ軍団3両が、

それぞれ出てきました(牽引機はいずれもDS-7)。

 

なお、デンカはまもなく青海工場でのセメント生産をやめるようで、

鉱山からの自力採掘も停止するようです

2025年度が目途のようですが、

もしかしたらこの専用線も廃止になってしまうのかもしれません。

 

20-4.青海駅周辺の施設・名所

・デンカ青海工場、田海工場

青海町の経済を支えた張本人です。

1921年に工場が操業し、以降青海町はデンカとともにありました。

 

しかしセメント需要の低迷などの理由からか、

2025年を目途にセメント生産から撤退すると発表されました

 

駅の南には青海工場がありますが、東には田海工場があります。

どちらにもかつて青海駅から専用線が伸びていました。

先に廃止になったのは田海工場の方で、

遅くとも2007年には廃線となっていたようです。

青海工場へ向かう専用線も2009年に廃止となりました。

 

現在、廃線跡にレールは残っていませんが、路盤は分かりやすく残存しており、

田海工場専用線には田海川を渡る橋台が架かったままになっています

 

2000年の国勢調査では、青海町の産業人口は第1次が105人(2.1%)、

第2次が2,278人(46.1%)、第3次が2,561人(51.8%)となっています

(小数第2位を四捨五入、母数4,944人)。

いまだに第2次産業の人口が多いことからも、

青海デンカの存在が分かります。

※第1次、第2次、第3次産業…産業の種類を表す。

第1次産業が農業、漁業、林業など、第2次産業が建設業、製造業、鉱業など、

第3次産業が小売業、飲食サービス業、医療福祉業、交通業などが、それぞれ該当する。

「青海町は青海デンカの存在から第2次産業の比率が大きい」と言える理由が分かるだろう。

 

また、その工場の規模から、かつては遠隔地から鉄道を使って

通勤してくる人も多くいました

浦本駅の記事でも書きましたが、朝の浦本駅は青海デンカを目指す人で

鈴なりになっていたといいます。

広い駅構内や改札などもその名残です。

 

セメント業で栄えた町は青海だけではなく、北九州地区や山口県、

埼玉県秩父市なんかもあります。

バレンタインだからってチョコ寄越せってうるさいのよ!お返しがセメントよ!

 

青海工場までは青海駅南口から徒歩10分、

田海工場までは青海駅北口から徒歩30分ですが、

基本的に構内は立ち入り禁止なので用はないでしょう…

 

・デンカ青海工場原石線

その青海工場から出ている専用線で、

青海工場のさらに南にある石灰石鉱山と工場を結んでいます。

 

青海の専用線で数少ない生き残りで、

1日数回鉱山と工場とを列車が往復しています。

密かなファンも多く、たまに撮影する「鉄」も訪れることがあるようです。

 

しかしながら、ほとんどが青海デンカの敷地内であるため撮影が難しく

撮影者は新潟県道155号線が青海川を渡る橋の近くでいつも撮影しています。

かつてまだ規則が緩かった頃は一般人も敷地内に立ち入ることができ、

ファンからは「準構内」などとも呼ばれていたのですが、

今は厳しくなったので立ち入りができなくなりました。

訪れる際は看板が立っている内側に入らないようにしましょう

Googleで道検索をすると構内を案内してくるせいで余計踏み込みやすい

 

また、敷地外であってもむやみに工場の施設は写さないようにご注意願います。

 

余談ですが、まだ青海駅まで線路が伸びていた頃、

工場の青海駅側出口に進路を示す電光掲示板がありました。

その案内板に出ていた文字を見て驚くことなかれ

 

ア ホ

 

狙ってやっているのだろうか

 

意味はしっかりあり、左側の「ア」は安全側線から、

「ホ」は本線から取っています。

ですので、「アホ」は「安全側線から本線へ進行」となるわけです。

毎度毎度「アホ」と表示しているわけではなく、

「ア6」「ホツ2」と出していたこともあります。

だが別にもっと表示方法があるように思える以上やはり故意犯だとしか思えない

 

この表示はファンの中では有名になっており、

どころか誰が応募したのか、あの「ナニコレ珍百景」でも取り上げられてしまい、

無事に珍百景認定されてしまいました

現在は用なしとなったためか、この表示板は撤去されてしまっているようです。

本当に残念です

 

原石線の撮影可能地点へは青海駅南口から徒歩34分です。

 

・ラベンダービーチ

青海駅北東にある海岸で、もちろん海水浴や釣り目的で訪れる人がいます。

しかしここは糸魚川、ラベンダービーチにもヒスイが転がっているようです。

 

ラベンダー。当然そんなものは周囲に植わっていません。

ラベンダーというのはこの海岸で採れるヒスイのことを指します

ここでは紫色のヒスイが見つかることがあり、

それを「ラベンダーヒスイ」と言うのだそうです。

 

緑色のイメージが強いヒスイですが、紫色のものもあるのですね。

見つけたらとても幸運なことでしょう。

見つかれば…の話であるが

 

ヒスイらしい石が見つかったら、

その辺の適当な石でガシガシ削ってみることをお勧めします。

ヒスイのモース硬度は6.5~7と高く(10がダイヤ、人間の歯が7)、

本物のヒスイであれば簡単に割れたり削れたりしないそうです。

つまり、削れたら高確率でそいつはキツネ石(ロディン石)です

ヤー!パワー!の勢いでやったら流石のヒスイも傷がつくでしょうが

 

ちなみに糸魚川の海岸はヒスイの他にメノウも拾えます。

 

青海駅北口から徒歩17分程度です。

 

・デッドセクション

…?

「記事間違えてないですか?」という方、間違えておりません

青海駅近くにもデッドセクションがあるのです

 

通常「デッドセクション」と言って指すのは「交直セクション」ですが、

デッドセクションはそれ以外にも種類があります。

電圧区分セクション、周波数区分セクション、位相区分セクションなどなど…

青海にあるのはこのうち「位相区分セクション」です。

「交交セクション」とも呼びます。

 

交直セクションとなるえちご押上ひすい海岸~梶屋敷間のセクションから、

ここ青海の交交セクションまでは「青海変電所」の饋電(きでん)区間です。

そして青海から富山寄りの区間は、

さらに先にある「越中宮崎変電所」が饋電を担当します。

 

通常、交流変電所は変電所の両側に送電していますが、

青海変電所は片側(直江津方面)にしか送電されていません

富山方面にも送電自体はできるようになってはいますが、

上記したように通常はここから富山方面は越中宮崎変電所が饋電を行うため、

青海変電所の断路器は基本的に開放(=スイッチオフ)されています。

 

※例えばその越中宮崎変電所であれば、所在地の越中宮崎を中心に

青海~越中宮崎~入善間の饋電を担当しています。

ところが青海変電所は変電所から見て片方の押上海岸~糸魚川間までのみの担当になっています。

なお、越中宮崎変電所の饋電区間は入善~西入善までで、

この間に再び交交セクションを設けて饋電区間は終わります。

これ以遠は西入善~魚津~水橋間まで魚津変電所の区間となります。

 

交直セクションとは違い、架線からの給電を切る必要はないので

室内灯や空調などは通常通り稼働していますが、

電車はノッチを切って惰行で通過する必要があるのは交直セクションと同じです

(さもないとセクション通過時に大きなアークが発生して非常に危険です)。

 

なお、青海変電所はえちごトキめき鉄道管内で唯一の交流変電所です

(残りは直流ですし、越中宮崎変電所は無論あいの風とやま鉄道の管理です)。

あい鉄を怒らせると琵琶湖の水を止める感覚で饋電を止められるかもしれない

また、周辺地域の周波数は東日本扱いで50Hzであるものの、

青海変電所から送電される電流は交流60Hzになっています

 

場所は青海駅東方、デンカ田海工場があるあたりで、北陸新幹線も交差します。

場所が場所だけにデンカ田海工場専用線廃線跡に気を取られがちですが、

同時にデッドセクションも通過しているのです。

言うまでもありませんが、普通列車用のET122系はセクションを無視できます。

 

青海駅北口から徒歩23分程度です。

 

・黒姫山

青海駅南にある標高1,221mの山岳です。

長野県にも同名の山がありますが、それとはまた別のものです。

そちらと区別するため「青海黒姫山」と呼ばれることもあります。

 

文字通り石灰石の山で、全体が露天掘りによる石灰石鉱山になっています。

ここの石灰石はセメントなどに加工され、青海の経済を回す原動力になりました。

中でも明星セメントが運営する鉱山は、採掘量が約300万トン(2013年)と

国内有数の規模になっています。

 

また、糸魚川駅にかつて乗り入れていた専用線

「東洋活性白土専用線」では日本最後の実用蒸気機関車が使われていましたが、

この機関車の愛称はこの山から取った「くろひめ号」でした。

現在は「糸魚川ジオステーション ジオパル」入口前に保存されています。

 

青海川上流にデンカの施設に交ざって登山口があり、

そこまでは青海駅南口から徒歩1時間13分です。

 

 

 

 

 

というわけで青海駅の紹介でした。次回は親不知駅です。

ラストスパートに差し掛かってきましたが、あと2回どうぞよろしくお願いします。