どうもどうも、けいです。

 

「高校では何をしていましたか?」という問いに対して、

「地域の魅力を発信する活動をしていました」と答える私。

…ウソじゃないんですが、事実ではあるんですが。

なんかウソを言ってる気分。

 

そんなことから始まったブログシリーズ第11弾。

本日は谷浜駅です。

 

ではでは、どうぞよろしくお願いします。

 

11-1.谷浜駅 概要

谷浜駅は、新潟県上越市にあるえちごトキめき鉄道の駅です。

日本海ひすいラインのみが乗り入れる単独駅となっています。

 

駅構造は2面3線ですが、使われているのは2線のみです。

1番線が上り名立、能生、糸魚川方面、3番線が下り直江津方面です。

2番線は近年では使用実績がなく、使用停止となっています。

線路は錆びており、架線も撤去されていますが、信号機は稼働しています

(Wikipediaによると2011年3月の時点で架線が撤去されていたようです)。

 

元北陸本線の駅らしく接近メロディーが導入されており、

1番線が「さくらさくら」新音源、3番線が「草競馬」となっています。

3番線の「草競馬」はPATLITE EW24-LQの音源だったのですが、

2023年にPATLITE EWHS-100A音源(越中中川駅などと同様)に変更されました。

また、1番線も2017年までは「メリーさんのひつじ」旧音源でした。

記憶が確かなら2009年11月頃にはメロディーが導入されていたと思います。

 

使用停止中の2番線にも接近警報器があり、

2020年まで越前花堂駅で見られたものと酷似しています

おそらく1、3番線もこれだったのでしょうが、

2番線のみ使用停止であることから置き換えに遭わず警報機が残ったのでしょう。

そう考えると、2番線はもう長いこと列車が入っていないようです。

 

また、JR時代ではJR西日本管理の駅の中では最東端の駅でした

(現在は大糸線中土駅になっています)。

 

11-2.谷浜駅 駅設備

谷浜駅は地上駅で、1番線が駅舎と直結しています。

2、3番線へは跨線橋で連絡します。

 

駅舎には窓口の跡らしきものがありますが、当然開いておらず無人駅の扱いです。

谷浜駅は1984年に無人化されたようですが、

近傍の海水浴場の存在から、夏季のみ臨時駅員が配置されたこともあるようです

しかし現在はそれもなくなったのか、窓口があった場所は板が打たれており、

掲示板へ変わってしまいました。

 

1番線の窓から元駅事務室が窺えますが、物品が乱雑に置かれており、

哀愁すら感じさせます。

放棄されて久しく、覗いただけで埃っぽさが見て取れます。絶対入りたくねぇ…

 

券売機も設置されていないので、列車乗車時は整理券を取る必要があります

 

トイレの設備ですが、改札外に1ヶ所あります

駅を出て左手、エメラルドグリーンの跨線橋側に備え付けています。

…が、令和の今も汲み取り式であり、抵抗感がある方は厳しいことになりそうです。

急な用事を除いてどうしても嫌なら列車内で済ませてください

 

1番線の乗車口には注意する必要があります。

おそらく3両が基本だったJR時代とは停止位置を変えておらず、

よりによってその付近を嵩上げしてET122系に対応させたため、

停車列車は駅舎前を通り過ぎ、ホーム糸魚川端まですっ飛んでいきます

現在は駅舎前の部分に柵がされていますが、

これがなかった転換直後は一体どれだけの人が引っかかったのやら…

接近警報器も駅舎前にあるせいでなおさら乗車位置を間違えやすい

 

場所が場所なので津波避難場所も書いておきます。

谷浜駅は海抜6.2mしかなく、上越市の想定では最大5~10m浸水します。

近傍のたにはま海水浴場では10m以上浸水する想定もあります。

また、津波到達時間も10分程度と短いので、駅付近で大きな揺れを感じたら

津波警報を待たずに以下の場所へ避難してください

・西栄寺境内(12.2m)

・悦翁寺境内(12.4m)

・長浜地区高台⑤、谷浜西バス停上付近(20.0m)

・長浜地区高台③、阿比多神社(37.0m)

※詳しい場所は上越市のハザードマップをご覧ください(カッコ内は海抜高度)

 

11-3.谷浜駅 周辺と駅の歴史

谷浜駅の所在地は長浜といいます。

谷浜というのは当時谷浜駅が所在した市町村名(中頸城郡谷浜村)からで、

谷浜村自体は1955年に直江津市に合併されています

(その直江津市も1971年に高田市との合併で上越市へ)。

 

谷浜駅自体は1911年の信越本線支線(当時)が名立駅まで開業した際に

同時に設置されました。

当時はのんびりとした駅だったのですが、

駅の近傍に海水浴場があり、戦後は長野県などから当地を目指す人が増加

1965年頃より、当駅を発着する臨時列車「かもめ」「さざなみ」なども設定されます

(言うまでもないですが、現在の新幹線・特急「かもめ」「さざなみ」とは

一切の関係もございません)。

 

「かもめ」が信越本線から、「さざなみ」が大糸線(松本方面)から来る列車で、

現在でもホームにはこれら列車の乗車位置が残っています

(が、肝心の印は柵で閉鎖された位置にあるため、見に行くことはできません)。

※写真は封鎖前の2016年に2番線で撮影したものです

 

海水浴場目当ての客向けでしょうか、当駅の跨線橋は通路が広く取られており、

直江津側の駅構内には跨線橋も架けられています。

駅前は商店がちらほら見られますが、これも海水浴客に支えられたのでしょうか。

 

1975年には「かもめビーチ」「さざなみビーチ」へと列車名が変更されますが、

1981年にこのうち松本方面から大糸線を経由してくる「さざなみビーチ」が廃止

しかし、松本地区の需要を無視することはできなかったのか、

1985年に「さざなみビーチ」は篠ノ井線経由で復活することになります。

この際、小諸から来る「かもめビーチ」に併結する特異な形を採り、

往路が篠ノ井駅で、復路が長野駅で増解結を行っていました

 

1992年にはこれらの併結がなくなります。

この頃より、海水浴客の車へのシフトと海水浴自体の需要の低迷が発生

1997年に長野新幹線が開通すると「かもめビーチ」は長野駅発着となり、

1999年に上信越自動車道が全通すると「かもめビーチ」自体がとうとう廃止

以降、谷浜駅への臨時列車が復活することはありませんでした。

 

なお、「かもめビーチ」の使用車両は主に169系で、

1997年には特急運用がなくなった189系も1シーズンだけ使われました。

一方の「さざなみビーチ」は大糸線を通過することから

気動車での運転だったようです。

一部には「普通列車に併結」というおぞましい文言もありましたが…多分事実

 

現在谷浜駅の乗客数は20人おらず、非常に悲しいことになっています。

 

11-4.谷浜駅周辺の施設・名所

・たにはま海水浴場

谷浜駅北部にある海水浴場で、かつて谷浜駅の盛況を支えた施設でもあります。

北陸一の遠浅を名乗り、水質が良いため、日本海側でも有名な海水浴場です。

 

遮蔽物がなく、広大な日本海を見渡すことができます。

天候が良ければ米山や佐渡島、能登半島まで見ることができます

 

現在でも県内のみならず、長野県や関東方面からも人が訪れています。

周辺には海水浴客向けか、旅館も多く立地しています。

一方の冬季は荒波の飛沫と寒風吹き付ける過酷な地と化します

 

谷浜駅から徒歩3分です。

 

・鉄美の丘(整備中)

谷浜駅西で整備中の施設です。

「上越リアル鉄道博物館プロジェクト」という団体が始めた企画で、

撮影地として有名なスポットを整備し、新たな観光地とすることが狙いです

かねてこの地は撮影地として有名であり、

現在も度々「鉄」の方々がカメラを持って繰り出していることがあります。

 

当初は二本木~関山間の予定だったようですが、

不都合があったのかこちらに移ってきました。

 

現在は木造デッキまで完成しているようです。

 

谷浜駅から徒歩9分です。

 

・上越市海洋フィッシングセンター/郷津駅

谷浜駅北東にある施設で、海釣りをする人で賑わいます。

しかしこのフィッシングセンターはかつて鉄道駅であり、

1969年まで北陸本線が国道8号線の場所を通っていた名残なのです

 

この施設のことについては、以前に書いた別の記事をご覧ください。

 

谷浜駅から徒歩34分で、最寄りバス停は「虫生」です。

 

 

 

 

 

というわけで谷浜駅の紹介でした。次回は有間川駅です。

これでようやく折り返し地点ということに驚きを隠せない…